加須「子亀」「騎西あじさいロード」南羽生「極楽湯 羽生温泉」蓮田「キッチンあずま」
この日は紫陽花を見に埼玉県の加須(カゾ)という場所に行くことにした。
電車を乗り継ぎ加須駅で降りた。駅を降りると田舎町には場違いな着飾った女性達がいた。
恐らくは男性アイドルのイベントでもあるのだろうか?
しかし加須にライブハウスのようなところがあるとは思えないし、いまいち目的がわからなくて不思議だったがバス停に女性の長蛇の列ができていた。
私は列を横目に歩き出すと最初の目的地である「子亀」という店に行った。
加須では「冷汁うどん」と呼ばれるものが名物らしく、ごま、白味噌、シソの葉、砂糖などを混ぜたつけ汁にうどんを浸けて食べるのだった。
「子亀」という店は冷汁うどん発祥の店と言われており、12時半ぐらいに着いたのだが満席で店外で沢山のお客さんが順番を待っていた。
台帳に名前を書いたが実際に店に入れたのは13時頃だった。
メニューを見て冷汁うどんセット(1050円)を注文した。こちらはうどんと天婦羅、おこわがセットになったものだ。
冷汁うどんは胡麻ダレに浸けて食べるのと、胡瓜が乗っているのもあり、冷やし中華を食べた印象に似ていた。
美味しくないわけではないのだが単品では飽きてしまいそうな味付けだったので天婦羅付きのセットにして良かった。
素朴な味わいの”おこわ”も良い箸休めになった。
店を出て加須駅に戻るとバスに乗って目的の「騎西あじさいロード」に行った。
あまり調べずに行ったのだが騎西城と呼ばれる歴史的な建築物もあった。
まずは先に紫陽花を見ようと思って「あじさいロード」の方に行った。
ただひたすら紫陽花の咲いた道が続き名前の通りだった。
出店なども出ていないし単調な道が続くのだが、ただ咲き誇る紫陽花は素晴らしく死ぬ時はこんな花道を通って冥途に行きたいものだと思った。
「あじさいロード」を抜けると更に「ふじとあじさいの道」と呼ばれる道があった。
こちらは白い紫陽花だけではなく多種多様な紫陽花もあるが、やはり単調で変化に乏しい道だった。
この日は一応「あじさい祭り」というイベントの日で人力車が走っていた。人の気配のない道を人力車が闊歩する姿はなんだか不思議だった。
一通り紫陽花を見るとせっかくなので騎西城の中も見ていくことにした。入館料は無料だ。
城内は歴史的な資料が沢山置かれていた。私は歴史には明るくないが見ているだけで好奇心をそそられるものも多く、馬に付ける鎧は金色でかっこよかった。
城を出るとバスを使って加須駅に戻り、そこから電車で一駅移動して南羽生駅に移動した。
熱いので自販機でDydoから出ている「復刻堂」シリーズのコーラを買った。
私は飲んだことのないコーラを見つける度に購入していた。このコーラは飲みやすかったが、やはり味の面では本家コカ・コーラに適わないなと思った。
そこからコーラを飲みながら15分ほど歩くと「極楽湯 羽生温泉」に到着した。
風呂の種類も豊富、露天スペースも広く、赤外線サウナとスチームサウナの2種類が用意されていた。
またスチームサウナは足湯も兼ねている不思議な設備になっており、体感ではあるが赤外線サウナよりもスチームサウナのが熱いと感じる珍しい施設だった。
郊外の銭湯だけあって露天スペースの木々から大きな蜘蛛が我が物顔で垂れ下がっているのには驚いたが、非常に爽快な外気浴ができた。
2時間ほどたっぷりと癒されると風呂上がりにフルーツ牛乳を飲んだ。
この後は何か外食をして帰ろうと思っていたのだが店が決まっておらず、ネットで適当に検索していると帰る道中の蓮田駅にある「キッチンあずま」という店が美味しそうに感じた。
店は21時にラストオーダー。既に風呂を出た時点で19時半ぐらいだったので、ギリギリ間に合うかどうかという距離だったが大急ぎで銭湯を出ると南羽生駅に戻った。
そして電車に乗って蓮田駅まで移動すると「キッチンあずま」に入った。
ラストオーダーにはギリギリ間に合った。魅力的な洋食メニューが沢山あったので目移りしたが、カレー好きならカレーを頼まなくてはいけないと思いスパイシーチキンカレー(980円)を注文した。
こちらがスパイスカレーにチキンが乗った素晴らしい食べ物だ。
食べてみるとめちゃくちゃ美味しかった。カレー自体も美味しいのだがチキンが脇役にならず強い存在感を放っていた。
このチキンがとにかく美味しくて洋食とスパイスカレーの見事な融合に感動した。
本格的なアチャール風の物も乗っているのに、その隣にはコーンサラダが乗せられており、インドカレーなのか洋食なのかわからない感じが面白く感じた。
あまりにも美味しかったのでマスターがどちらの店で修行されていたのか聞いてみたら池袋の「キッチンABC」や「カレーは飲み物。」などの有名店で働かれていたことがわかった。
しかし前述の2店舗はスパイスカレーと言うよりは日本っぽいカレーライスを提供する店だったので、カレーのルーからは前述の店の影響を感じなかったことを伝えると、マスター自身がカレーマニアのようで全国のスパイスカレーやダルバートを食べ歩いているとのことだった。
カレーマニアが洋食ライクなカレーを作るとこうなるのかと感慨深く感じた。
何にしても偶然みつけた店だったが非常に美味しいカレーを食べられて思わぬ収穫だった。
こんなことで最近の遠出の中では割と無計画に動いた日だったが想像以上に面白い1日になって良かった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?