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簡単に使えるワークショップのちょい技

鳥取でNPOを経営しているゲンヨウです。鳥取大学でワークショップに関する授業をNPOの紹介なども含めてやってきました。その時に質問でもいろいろ出ていたので、普段でも使える、ちょっとした技をここに載せておきます。ちょい技なので、ちゃんとしたワークショップやってる人からすると、もの足りないものかもしれないので、ご理解ください。

1.意見をいいやすい雰囲気をつくる技術

ワークショップみたいに、かっちりした場に出ることは少ないと思います。一方で普段でも、誰かと意見を出し合ったりする機会はありますね。

友達同士や家族など、関係性がある程度ある場合は、そこまで意見のいいやすいいいにくいというのは無いとは思いますが、部活の先輩・後輩とか、町内会のメンバーとか、少し距離が離れている人と意見交換の場はいつもより話しにくいのではないでしょうか。

そんな時に、お互いが意見を言いやすい雰囲気を作っていくことが大事になります。いろんな視点で言いやすさがあると思うので、いくつか紹介します。

2.共通の話題を見つける仕掛け

僕はよく、グループワークをしてもらうときに進行役を「誕生日が今日に一番近い人」という形で決めてもらってます。誰しもが持っている誕生日。別に年齢は関係なく、〇月〇日で表現できる。

不思議なんですけど、進行役やるのはヤダなぁという思いがあるから、みんなの誕生日を真剣に聞いてくれるんですね。誰が近いんだ・・・どきどきという感じです。

進行役を決める基準に誕生日を設定してやり取りしてもらう

僕は5-6名くらいでワークをしてもらうことが多いのですが、不思議なもので、いくつかのグループで同じ月の生まれの人が見つかったりします。同じ月生まれってなんか嬉しいですよね。勝手に会場の温度があがります。

好きな○○という話を自己紹介に合わせてしてもらうと、これもまた共通の話題が出たりします。大学生だと、全国から来ているので、出身がかぶったりします。そんな形で最初のワークで共通点が生まれるようになると、仲良くなりやすいです。

3.無理にいいこと言わなくて良い仕掛け

今の学生は、グループワークや取材などに慣れているから、”いいこと”言おうとしがちです。勝手にハードルがあがっちゃう。

最初に微妙なことも話題に出す

最近は、ワークの最初にチェックインという会話の準備体操みたいなことをやります。そこでは、自分の体調や気持ちを話してもらいますが、微妙な状況でもOKとしてます(僕が見本するときはあえて、微妙な部分も話したりします)。

これは、自分に出た言葉を話してよいよという練習になります。話し合いの場だといいこと言わなきゃ、上手に話さなきゃという思いになっちゃうんですけど、話すことを仕事にでもしてないと、なかなか難しいですよね。

あえて最初に微妙な状況も含めて共有することで、微妙なこと・言葉にならないことを話しても良い雰囲気にできます。

4.書いてから話す仕掛け

誰もがいきなり話を始めるって難しいです。授業で聞いても、ほとんどの人がいきなりは話始めるのは苦手と感じています。それであれば、先に書いちゃうのをお勧めします。

付箋とか手元のメモでも何でも良いので、”書く”→”話す”を基本にします。何もないと、いつも話を引っ張る人がいっぱい話してません?それを避けるためにも、書く時間を確保してください。

話すために、”書く”時間を確保する

内容にもよりますが、2-3分でOK.意外と書けます。ここのポイントは書いてもらうことに集中してもらうように促してください。書かずに喋る人が出るのですが、ワークショップの場合は柔らかく「まずは自分で考えて書きましょうね」とか言います。

実は書いてくれると、話すのが苦手な人も、周りから話を引き出されやすくなります。付箋であれば、付箋に書かれたことを説明してもらったらよいし、そこで出た話題を広げてもOK.

あと参加人数が多い会議でも、”書く”→”話す”は使えることもあります。参加した人にとって何か意見を出して受け止めてもらうことは、会議運営において大事になります。一人ひとり話していくと時間が足りない、でも書いてもらって貼っていくとかは出す過程をみんなで体験できるので大事になります。

議論は大人数だと難しいので、僕だと数人単位でミニワークにしちゃいますが、時間のつごうもあったりするので、まずは意見を発露する機会として”書く”はアリです。

5.意見をたくさん出すのか、絞るのか

場を作る時に、みんなの話を聞く大事さもあります。たくさん意見が出るのが良い場面もあるし、議論して話をまとめていく場面もあります。

どちらも、話し合いでは出てくる場面で、どちらを狙うかで実は話し合いの技は変わってきます。今日、書いたものはそもそも意見を出しやすくしたい、たくさん意見を出してもらうという部分に軸足を置いたものになっています。絞るとか深めるとかについてはまた別の技術が必要になるので、それはそれで今度書きたいかなと思います。

今日はここまで。

最近は、コミュニティ財団をつくるためのことばかり書いているので、それを紹介。

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