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アーティストと過ごす一日に思う

鳥取市で面白いことを地域に持ち込む人をやっているゲンヨウです。五円あって、ANAさんの「ANA meets ART”COM”」の鳥取市での受け入れコーディネートをやっています。

https://www.ana.co.jp/ja/jp/domestic/promotions/art_com/

1.そもそものキッカケはオンラインから

今回のプロジェクトは”オンライン関係人口未来ラボ”という仕掛けをやっていた仲間にANAの方がいて、「アート×地域」で新しい旅のスタイルを考えようという観光庁の実証事業です。僕ら鳥取と塩尻がラボつながり、ANAの方のつながりでの三原市という3地域で受け入れをやっています。

上記のプロジェクト後も、コミュニティを続けていて、今は第三期まで来ました。毎週土曜の朝に議論と行動を続けてます。ちなみに国交省の会議でも取り上げられてます(下記PDFの16ページあたり)。

2.ANA×アーティスト×地域

この企画はアーティストインレジデンス(滞在して制作)、マイクロビエンナーレ(地域内展示)、アートワーケション(都市部からツアー)の三段階で構成されています。

現在は第一段階のアーティストインレジデンスを実施中です。北は北海道から、大阪など幅広く9名のアーティストが訪れます。もちろん、検温などの感染対策を移動する事前からやってもらっています。11月初旬から1か月程度いる方もいますし、数日取材をして工房に戻って制作する人などいろいろです。

僕は現地の案内人として調整役だったりガイドが今回の役回りです。

3.街中を歩いたり、山で砂を取ったりしてみた。

参加アーティストの一人から「元鉱山の周辺の砂が欲しい」という希望があり、地域の人をたどって山に行ってきました。その砂を素材に、作品をつくります。本来なら、鳥取に来ていただくのですが、今回は僕が代理採取です。ちょうど、別のアーティストさんが滞在中だったので、一緒に行くことになりました。

現場に上がる前に時間がありそうだったので、少し市内を散策。鳥取市の樗谿神社のある方へ歩いていきました。

何度も歩いたことがある場所ではあります。夏のホタルとか。大学時代から何ども。でも、ここをアーティストの方と歩くと景色の見え方が変わります。

「これ、かっこいいですね」
「やばいですね」

ざっくり言うとこんな感じで、いろんなところに目が向きます。別件で鳥取砂丘にある”鳥取大学乾燥地研究センター”に砂を取りに行った時も、写真家の方と一緒でしたが

「かっこいい」「すごい」「やばい」

でした。普通なら15分くらいで終わる案内も30分くらいに。僕はその視点が面白いなと思ったわけです。一つの事象を別の角度から切り取る。地元のおじいちゃんと鉱山の砂を取りに行っても、気になるのはおじいちゃんの手だったりするわけです。何がインプットのキッカケになるのかは、アーティスト次第。

4.インプットを楽しんでもらうのもアリと思えた

今回は冒頭にあるように、滞在→展示→交流(ワーケーション)という形で決まっていますが、滞在→交流だけでも、コンテンツとして成立するのではないかと思いました。

参加しているアーティストの方とやり取りをしていると「展示」はアウトプットなので、作品を作る必要があります。今回の1か月の制作期間はやはり短いようで、元となるインプットはどこかで入れたもの、もしくはこの期間で何とか絞り出さないといけない。

もちろん作品のジャンルや作家さんによって、インプットとアウトプットの期間は違うそうで、長く時間がかかる人の場合は、別地域のインプットを僕らが消費している可能性もあるんだなと感じました。

個人的に消費するばかりは良くないなと感じたのです。貯める機会側に鳥取がなれないものかと。インプットをしてもらいつつ、たまにアーティストの方のインプットについていかせて視点をいただく。今回、作業に同行してもらってアーティスト目線をいろいろ聞いちゃったのですが、なかなか気づきが多かったのです。

もちろん、作品から感じて欲しいというのもあるのですが、彼らが見た鳥取の切り取り方、感じ方をライブで伝えてもらうだけでも価値はあるなと思ったのです。

そんな機会がつくれないか。むしろ、それを年間通してゆるゆるやっていて、ある程度たまったら作品として鳥取で”どーん”と出してもらうというのでも良いんじゃないかと思ったのです。

インターン生用のシェアハウスがあるので、それが使われにくい期間(大学の長期休みではない時期)に提供するのが面白いのではないかと。

ビエンナーレは12月11日から鳥取市・塩尻市・三原市で開催します。鳥取市は歩いて回れる中心市街地にしました。また情報を出したいと思います。

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