地域の課題と若者の接点、高校生と共に

鳥取でNPOを経営するゲンヨウです。今年は鳥取県の若者広聴レンジャーのアドバイザーを務めることになりました。

1.広聴って何?

広聴って仕組み、僕もこの機会をいただいて初めて知ったのですが、行政が施策の参考になるように、住民の意見をいろいろ聞くことを”広聴”というそうです。普段は行政職員が、市民に意見を聞くことを指しますが、鳥取県では若者の視点で市民の意見をとりまとめ、施策提言につなげる”若者広聴レンジャー”という取り組みを行なってきています。

若者ということで、高校生や大学生が過去には広聴レンジャーとして、意見を集めて施策提言につなげています。僕の役割は、高校生や大学生が考えたテーマに沿った人選をお手伝いしたり、聞き方のサポートをしたりする役割です。

2.地域の課題を高校生が捉えて報告する

今年は高校生が”若者広聴レンジャー”に任命されたとのことで、該当する高校に行き、顔合わせとガイダンスをしてきました。チームは3チーム、男女非は女性の方が多い感じです。下記のような流れでまずは話をしました。

(1)43歳が20年間でやってきたことをさらっと
もはや若くはないのですが、それなりに若手の視点などを取り入れる活動とか施策提言につながるような動きはしてきているので、そこが少しでも伝わればと簡単な自己紹介と大学生たちの活動の紹介、とりあえず怖くないよと(笑)。

(2)施策の流れをイメージしてもらい、可能性を共有する。
NPOを経営させていただいて、各種委員会などにも参加させていただくことで、施策の流れが少しわかってきました。生徒のみなさんが、少し出口を意識することで、可能性があがるのであれば、それを伝えるのはありかなと思ったのです。超ざっくり3つがわかりやすいので、それを紹介しました。

  • 補助金として資金を出す仕組み

  • 委託事業など仕事として出す仕組み

  • 民間側が実現しやすくするためにルールを変える

超ざっくりですが、補助金は資金的な要件を乗り越えることでチャレンジしてもらう仕組みとして。もしくは既存サービスではビジネス化は難しいけど公共がお金を出すことで住民サービスにするもの(薬や病院の代金の負担が少ないとかで話しました)

委託事業は受益者はまだそこまで多くないけど、困っている人は一定数いて、それに対して特定のサービスや技能を民間側から提供するもの、特に施策提言の場面では、新規サービスをチャレンジ的にやってみるという場面で使われたりするので、そういう話をしました。弊社でいうと、”とっとり翔ける福業”とか長くはなっていますが”鳥取県農山村ボランティア事務局”とですね。

最後に行政しかできないのが、ルールの変更です。条例改正などや特区申請などを通じてルールそのものを変えるアプローチ。小さな変更でも良いので、ルールは全体への波及効果は大きいので(役場側は大変だけど)、これもあるよってのを説明しました。

3)課題をどう捉えているか
先生のフォローもありながら、彼ら彼女らなりの地域課題の設定をしています。そこに基づいて方向性は考えていきますが、課題設定がずれていたり、設定がざっくりだったりしていたので、そこについての考え方について、実践的な資料を見てもらって話をしました。既存の施策でも、この辺はずれてしまうことは多いので難しいですが、気づいてもらうには良い時間でした。

「少子高齢化の対策として婚活イベントを支援する」という事があります。一見、正しそうですし、いろんな自治体でもやられているので、一部はありですが、本当にそうか?

最近では、明石市の施策が注目を集めておりますが、子育て施策を充実することで、人口が増えたという話が出ています。婚活じゃないんですね。そもそも子供を育てたいという社会をつくる事で、少子高齢化現象を変化させる動きを生み出しています。何が、今起きている状態のネックになっているのか、現象を捉えて、原因を考える。この1ステップが大事という話をしました。

3.テーマ周辺の聞取りの調整へ

広聴なので、基本はお話を聞かせてもらう。そういう場づくりをしていきます。テーマの周辺にいる方々を高校生や先生にも調べてもらいつつ、なかなか見つけられないとは思うので、こちらからテーマにあったラインナップを送って、追加人材を入れてもらって調整です。

おかげさまで、鳥取県の全域に知り合いが増えてきているので、どこの地域でもテーマに沿った数人はピックアップできるようになりました。これを次世代に還元できるというのもありがたいことです。高校生を通じることで、該当の人にお会いできるキッカケがもらえるのもまたありがたいことです。

4.中間報告、追加ヒアリング、最終報告

流れだけ書いておくと、10月末くらいまでに最終報告を追える感じで動きます。最終報告先は県に対して(担当部長さんを想定)。8月の下旬に中間報告、9月に追加ヒアリングを行ってという段取りになります。

部活など他の活動もある高校生と、どんな時間が作れるのかが楽しみです。

高校生の世代との関りが増えてきそうな最近です。今日はここまで。



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