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自治体と民間の協働

鳥取県でNPO法人bankupを経営している中川玄洋です。といいつつ和歌山・大阪に出張できています。防災系のプロジェクトの伴走支援者としても動いているのですが、そちらの仕事です。今回は、地域のプロジェクトの初動についての壁打ちと現地訪問です。

1.自治体と民間が一緒にやる→協働

協働という言葉を聞く場面はNPO界隈では増えてきたと思います。シンプルに表現すれば”一緒にやる”ということなのですが、これがなかなか難しい。
自治体が担ってきたことを民間がやる場合も、協働と言われることもありますし、政策提言など住民の声を聞きながら施策を作ることも協働と言われたりします。

関係性の線引きはその都度違っていて、同じ言葉ではありつつも同じ状況であることは少ない。そんな感じです。

パターンとして思い浮かぶのは
1)指定管理:公的施設を運営費をもらいながら民間で運営する
2)業務委託:仕事として民間が担う。
3)制度改革:民間事業者の動きを促進するようなルール変更
4)ネーミングライツ:公的施設に広告費を払って名前を入れる
5)共催・後援などイベントなどでの連携
この5つは具体的に何か動かす場合でイメージできる協働

6)施策提案に向けたワークショップ
7)パブリックコメント
などは施策になる前の関わり方でしょうか。

住みよい暮らしを創るために、一緒にやるということです。

2.一緒にやるための手順

上記のようにいろんなパターンがあるので、どう一緒にやって行くかをお互いで共有していくことが大事です。民間は制度を変えて欲しいと思っていて、行政は難しいと思っていると平行線になります。

ここがうまくいかなくて、「役場は動いてくれない」みたいな話が民間側から出たりします。これは「どう動いていいのかわからない」ということが多く、情報量が足りないことが多いです。

特に市町村(基礎自治体)は通常業務でもやることが多いので、あまり余白がありません。それを緩やかにひも解いていく時間も必要になります。

1)情報のレベルを整えよう

僕らも経験がありますが、現場側が情報が多く整理されていないと、なかなか理解が進みにくいです。また、行政だけが握っている情報があり、そこがわかることで動き方を考えたりできる場合もあります。

双方の情報のレベルをあわせていく必要があります。現場の声は事実ベースでまとめていくこと、もしフローなど流れがわかるような資料があればそれがあるとより良いです。

2)関わり方を整えよう

いくつかのパターンを挙げてましたが、指定管理とか業務委託など、お互いの関わり方を明確にしていく、選択肢が見えることも大事です。選択肢がある事で、どういう役割分担で一緒にやっていくのかのイメージが持ちやすくなります。

あくまでも選択肢を整理するのが大事なので、いきなり「委託事業でお願いします!」ではなく、委託の可能性が高いかなと思いつつも、他の組み方は無いかなども検討できると良いです。

3)小さくやって徐々に大きくする

いきなり大きな事業になる事は少ないです。基礎自治体の予算執行は議会の承認が必要になるので、なんでやるの?が明確である必要があります。そのためにモデル事業など小さくやってみることをお勧めします。すごく小さなサイズであれば、自分たちのお金を持ち出してやってしまうのもアリかもしれません。

3分クッキングではないですが、「できたものが既にあります」という状況が施策をカタチにしていく上ではポイントになります。小さくでOKです。事実は強いです。

3.コミュニケーションを取りながら進める

今回の訪問は、エリアが市町村だったり、さらにその中の地区であるので行政の顔が見えやすい、足を運びやすい場所でした。

まずは定期的に足を運んだり情報を届けることで、コミュニケーションを密にしていくことが大事になりそうでした。そういう意味で活動の情報発信も大事になります。新聞みたいに紙媒体にして配布しても良いのかもしれません(地域事情によっては)。

書きながら自分も情報を誰にどの頻度で届けていくのかを整理して、仕組みにもしないといけないなと思いました。

4.小さなチャレンジのために財団を

今回の1地域は既にコミュニティ財団をやっている場所でもあり、そこは先輩としてもお話を聞いてきました。

上にも書きましたが、小さく事実をつくることは大事であり、そんなに大金は必要ではないです。手弁当でやれたら良いと思いますが、資金的にハードルになることもあります。

そこを財団のメニューで補えるようになると、長期的には投資となるのではないかなと思いました。

コミュニティ財団というチャレンジについて、お話しさせてもらっています。もし、聞いてみたい鳥取の方がおられたらお声掛けいただけたら嬉しいです。下記SNSでDMいただいてもOKです。メールはgenyo@bankup.jp です。今日はここまで。


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中川玄洋@NPO法人bankup
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