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『自分のために生きる』
本の感想メモ
わたしは、高校生の頃、社会福祉やボランティアという言葉が大嫌いでした。
ボランティア、私も苦手だったなぁ。障害者をかわいそうな相手として見てるようで。「かわいそう」って言葉は知らず知らずに本人の心をむしばんでいくもの。自分の体で自分の心を持って生きてるだけなのに、全身全霊自分なのに「私、かわいそうなんだ」って。
「ありのままでいい」とアドバイスされたが、将来わたしが家族の面倒を見なければならない不安なんて、きっと誰にも想像できないだろう。
福祉職を選びがちなきょうだい。自分の進路は自分で決めていいよって言ってくれる人はいるけど、じゃあどうやってきょうだいの生活を視野に入れずに自分の生活を描いていくのだろう。
「じゃ、僕も泣きません」と言って電話を切りました。(中略)お兄さんは、電話を切った後、僕の胸の中で大声をあげて号泣しました。ぼくたちは、ずっとお兄さんを抱きしめて、一緒に泣きました。
お父さんが亡くなった時のエピソード。「ぼくも泣きません。」知的障害者が人の気持ちがわからないなんて嘘だよね。
その三か月後、母は自宅に戻り、わたしは母の介護をしながら兄の生活介助をするようになりました。徐々に母親から子育てのバトンを引き継いでいったのです。
障害のあるきょうだいのバトンを親から受け継いでいくタイミング、現実目の前だよね。緊張感のあるお話。