見出し画像

無理にポジティブな言葉を使ってもネガティブ思考は治らない

愚痴を言いたくなった時。ネガティブな事を言いそうになった時。
「ポジティブな言葉を言おう!」と言う人がいる。

「自己肯定感が高まる」
「脳にいい影響があるから」
「引き寄せの法則」

自己啓発なんかでも、こういったメリットが並べられ、オススメされているのをよく見る。

私はこの考えについて懐疑的だ。不安を感じる。

「ネガティブはいけない事」と認識する環境

ネガティブの解消法は外に出す事
運動など、ネガティブの根本とは全く違う形で外に出す方法もあるが、根本が深く複雑なほど、直接的な形で外に出す必要がある。

しかし、「ネガティブな時もポジティブな言葉を」という考えが"正しい"として広まるとしよう。
それは、同時に「ネガティブな事を言うのはいけない事」という逆転の考えも生まれてしまう。ネガティブを言うと周りに嫌われてしまうのでは、という考えが生まれる。ネガティブを言ってはいけない環境が生まれる。

直接外に出さないといけないネガティブが出せなくなってしまう。
ネガティブは解消されないまま、その人の中に残る。

ネガティブ思考には原因がある

ネガティブに考えてしまうのには、必ず原因がある。
これは今まで生きてきた環境が関係している。

自己の思い、意見、自己肯定感を抑制しなければ生きていけない環境だったのだ。ネガティブに考える方がより生きていけたのだ。
その癖が今も残っているに過ぎない。

ネガティブを改善したいと考え始めた人というのは、もう抑制する必要がなくなった表れ。

ネガティブの改善には順序がある。
その第一歩目こそが、何故今まで抑制する必要があったのかを知る事。
正しい順序を経て、初めて過度なネガティブ思考は改善される。

「ポジティブな言葉を」はネガティブ改善の妨げに

ポジティブな言葉を使うことにより、ネガティブ思考を解決できる。
と思っている人が多くいるように感じる。

これは間違いだ。私は強く思う。

ネガティブに感じた時にポジティブな言葉を使う。

これは自己暗示、つまり洗脳だ。(少し過激な言い回しになるかもだが。)
「抑制」という点では、これまでの環境と何ら変わりない。

洗脳は目を逸らす行為で、所詮問題を先延ばしにしているだけ。
洗脳が目覚めないまま人生を全うしたならば問題ないかもしれない。
しかしそうはいかない。
洗脳は必ず解けるものだ。自己の問題ならなおさら。

実践し始めた最初は、上手くいくかもしれない。
しかし、必ず何処かでガタがくるだろう。

ポジティブな言葉への切り替えは手段に過ぎない

画像1

もちろん、この考えが有効な時はある。
仕事や初対面の人と話す時など、ネガティブに感じていても、敢えてポジティブな言葉を使う方が良い場面も必ず存在する。

しかしその後、やはりネガティブな感情が残っているのであれば、それをケアしてあげなければならない。

敢えてポジティブな言葉を使うのは、1つの手段に過ぎない事を忘れてはいけない。

自己肯定感を高めたい、自分をもっとより良くしたい、と思うのであれば、正しい順序、やり方で進んで欲しい。

ネガティブな感情を抱くのは心と身体からのSOS。
決して悪い事ではない。

いいなと思ったら応援しよう!