新幹線の待合室。 少し気分が悪く、俯いて小休止をとっていた。 そんな時は周囲の音に、いつもよりもちょっとだけ敏感になる。 隣のカップルの会話が聞こえてきた。 とても仲が良さそうに、たわいもない会話に笑い合っている。 私の好きな会話だ。 (仲のいい友達やカップルなど、会話内容が面白いのではなく、互いを好き合っている2人だからこその、第三者から見ると少しくすぐったく理解し切れない、2人だけの世界を感じるのが好きだ。) 耳を傾けた。 「やだねー。ずれてあげればいいのに。ひどくな
「もし自分が男だったら、どんな子と付き合いたい?」 友人は言った。 「私、100%異性愛者なんだよね。だから、女の子と付き合う自分を想像するの、難しいかも。 想像するだけで、ちょっと、うっ、ってなるかも。」 私はもしも話が大好きで、この手の話題は何の気なしにしてきた。 もしも話は、言ってしまえば参加者を制限しない最強コンテンツだと思っていた。 だって、「もしも」の話なんだから。 でも違ったのだ。 こんな制約があったとは。 逆に、 「もし自分が男だったら、どんな子と
海の中は、音のない世界だ。 どんなに外ががやがやしていても、隣に友達がいても、 海に潜った瞬間無音の世界に包まれる。 自分だけの時間に引き込まれる。 魚たちはそんな世界の中で、いつも思い思いの自分時間を過ごしている。 潮の流れが速い時も、海表が激しく波打っているときも、魚たちの穏やかな世界は変わらずそこにある。 >海に潜った瞬間無音の世界に包まれる。 ⇒ノイズキャンセリングの世界と似ている。瞬間的に部分的に唐突に音声が厳選された自分空間が出来上がる感覚。
結論ファーストじゃなきゃいけないのか。 大抵話し始めると、話している途中で もう言いたいことは分かった と言わんばかりに頷くペースが早くなって、息継ぎのタイミングで横入り。 的外れな要約をされて分かったような顔。 そうじゃない。 そんなことが言いたかったんじゃない。 最後までちゃんと聞いてよ。 先入観や話の導入で判断するのはやめてほしい。 一度勘違いされてしまうと、「違う」という言葉は喉をつっかえて出てきてくれない。 また話し始めて伝わらなかったら… もうどうしても伝わら
お風呂上がり、コンタクトを失ってぼやけた私の視界に突如現れた2匹のチンアナゴ シャッターチャンスだと興奮してカメラに収めたが、無駄に画質がいいせいでやけに鮮明に写った なんなら埃まで見えてしまっている こうじゃないのに。 これだと電動歯ブラシの先端すぎる。 いくら技術が発展しても、 発展すればするほど、 私の裸眼の世界は写真には収められない たまには裸眼で外を散歩でもしようと思う