課題 お化け屋敷

 友達の三津くんの話はいつも面白い。

 どうやら三津くんのお家はお化け屋敷らしくて、居間の掛け軸からたくさんの手が出てきて、全部の手と指相撲。2階には所々欠けた太っちょの人がいて、タラバガニだ!とおちょくりまくってる。肝っ玉がすわっているというより、変わった子だ。

 そんなものばかり話してくる三津くんが最近話をしなくなった。耳にタコができるくらい聞いてたせいか、なんだか、ものたりなさ?が出てきた。

 あの話聞きたい!って散々言いまくったら、珍しくオドオドしながら、こつそり教えてくれた。

 いわく、ウトウトしだすと[グオ〜]と声が聞こえてきた。そんな脅し聞かねぇぞとそのまんま寝ようとしたら、
「フガッ。わしの武勇伝の時間じゃ!」
と、去年亡くなったひいじぃちゃんが、何故かガッツポ−ズをしながら出てきたらしい。お盆の時期ダナーと、思ってたらクソ為になる話をしてくれたんだ。と、自身もガッツポ−ズしながら話してくれた。もうコソコソじゃなくなってる。

 ジャンケンの必勝法などためになる話もあれば、お酒での失敗と解決策など、少々難しい話も出てきた。

 一通り話したあと三津くんは、
「やはり話は止められない。」
またオドオドしだした。
「実は、ひいじぃちゃんと俺…おばあちゃんに怒られちゃたんだ。」

 おばあちゃん…強い。


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