[UFC285]ヘビー級の強みを活かした圧倒的なパフォーマンス
UFC285のヘビー級タイトルマッチはジョン・ジョーンズの手によってあっという間に幕が下ろされ、戦前に彼が口にしていたようにその圧倒的なスキルを世界中の多くのファンに見せ付ける形となった。
ジョン・ジョーンズの3年ぶりの帰還ということで大いに注目を集めたこのカードは、ジョーンズというファイターが如何に突出した存在であるかを改めて知らしめるものとなった。
ヘビー級に対応する体を仕上げてきたジョーンズは、その階級でどう戦うと強くあれるのかを事前からはっきりと意識していたような動きを見せていた。
体重を作ったジョーンズの打撃・スタンドでの動きは重く、スピードに欠けるものとなっていたが、その分レスリング技術に応用される力と重量がプラスされ、ジョーンズのグラップリングが脅威的なものになっているように感じた。
恐らくスタミナやスピードといった耐久力や反応力というのは落ちているだろうと思うが、その分得た強みをジョーンズは存分に発揮し、ヘビー級のランキング1位であるシリル・ガーンをあっさりと締め上げてしまった。
ジョン・ジョーンズという存在が何者であったのかを思い出したかのように会場は歓声・どよめき・呆然といった様々な色に包まれていた。
3年という時間を一気に超えてきたジョーンズに戸惑っているような感じがしたが、それも無理はないくらいにジョーンズは圧倒的だった。
今回の試合を見る限り、ジョーンズがヘビー級の最多防衛記録を塗り替えるのも時間の問題だと思う。
しかし、ヘビー級にもスティぺ・ミオシッチやセルゲイ・パブロビッチ、カーティス・ブレイズといった強豪選手が多く属しているので、そういった様々な選手との戦いも見てみたいと思った。
特に元々ジョーンズと戦う話があったミオシッチは、今回会場にも足を運んでいたので次戦で絡みが出てて来る可能性が高いのではないだろうか。
もうBonesとは呼べないような厚みを見せるジョーンズを止める者は現れるのか、以前よりも俄然注目度の増したヘビー級の今後が非常に楽しみなものとなった。
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