[UFC289] オリベイラ1位の座を守る!
相性的に難しくなるのではないかと思っていたオリベイラがオッズを跳ね除けて1ラウンドでダリウシュを沈め、TKO勝ちを決めてランキング1位の座を守って見せた。
ダリウシュはテイクダウンを成功させたり、打撃を効かせたわけではなかったが、オリベイラがダリウシュを投げ切ることが出来ずに引き込むような形で倒れたことでダリウシュがトップポジションを得る展開となった。
ダリウシュはマカチェフ同様にオリベイラの下からの仕掛けを恐れることなく上からパウンドを落として果敢に攻めていたが、この展開でのプランニングという点でダリウシュはマカチェフよりも上手く出来なかった印象がある。
グラウンドに入る展開はマカチェフの時とは違いオリベイラにダメージがあったわけではなかったが、マカチェフならば恐らく一度トップポジションを取ったら立ち上がらせることはしないだろう。
しかしダリウシュは立ち上がらせてしまったうえに、上からのパウンドもオリベイラを大きく削るには至らず、自身のスタミナを大きく消耗するというデメリットが勝ってしまうような状況を招いてしまった。
そしてスタンドに戻ったところでオリベイラの猛攻を受け、それを跳ね返し切ることも出来ずに打撃を被弾したことで崩れてしまい、追撃を加えたオリベイラがパウンドアウトでTKOを収める結果となった。
組み技巧者に上を取られてしまうと下からの仕掛けも通らずに厳しくなってしまうというオリベイラの危うさは見られたが、果敢に前進して行けるオリベイラの勝負強さは連勝中のダリウシュをも飲み込んだ。
これでライト級はオリベイラVS.マカチェフの図に再び戻っていくことになるだろう。
ただ、一度オリベイラをフィニッシュしているマカチェフにとってこれはとてもイージーな展開だろうと思われる。
下から新たな猛者が上がって来ない限り、ライト級でのマカチェフの支配は続くことになるだろう。
出来ればオリベイラにはマカチェフ戦でボルカノフスキー以上の内容を見せてくれることを期待したい。
オリベイラの攻略法を把握したマカチェフが簡単にオリベイラを料理する展開となってしまうようなタイトルマッチだけにはならないことを祈りたい。