[UFC]マゴメド・アンカラエフVS.ジョニー・ウォーカー2
アブダビ大会でノーコンテストとなった両者の戦い。
ウォーカーが3点ポジションのような状態の時にアンカラエフの膝が頭部にヒットしたことで試合が中断され、ドクターのチェックが入ったが、客観的に見て強くヒットしたわけでもなくウォーカーにもダメージが残っているようには見えなかった。
しかしドクターの判断で続行は不可能とされ、酷く消化不良な一戦となってしまった。
そんな2人の再戦が来年の1月に予定されており、これはつい先日誕生したライトヘビー級・新チャンピオンのアレックス・ペレイラへの挑戦に繋がる戦いとなる。
対ペレイラを考えると(UFC/9-1・5KO)のレコードを持つアンカラエフが勝ち上がった方が可能性があるように感じるが、トリッキーな飛び道具で強力な一撃をヒットさせるウォーカーは波乱を起こせる才能を持っているので、アンカラエフはウォーカーに注意しながら確実に処理していく必要がある。
ライトヘビー級で連勝の山を築き、王座戦まで漕ぎ着けた経験を持つアンカラエフは、その王座戦でヤン・ブラホビッチとドローとなり惜しくも王座獲得には至らなかった。
そのブラホビッチをスプリットの判定で下しているのが現王者のペレイラだ。
結果はスプリットとなったが、内容を振り返るとペレイラのストライキングがブラホビッチを削っていた印象が強い。
その一方でアンカラエフとブラホビッチの戦いは両者が共に削り合う拮抗した展開が多かったので、ドローらしい印象が残っている一戦だった。
なのでやはりストライキングの勝負となると、ペレイラVS.アンカラエフとなった場合もペレイラが有利になってくるのではないかと思うので、これからライトヘビー級の王座を狙う選手はストライキング以外の武器を持って臨む必要があるのかもしれない。
しかしアデサニヤが示したようにペレイラの耐久性はあまり高くないので、一発当てることが出来れば全てがひっくり返る可能性は十分にある。
屈強なアンカラエフならそれを狙うことが出来るかもしれない。
ただ、最初にも触れたように強力な一発で試合をひっくり返せる可能性を秘めているのがウォーカーであり、その点においてはアンカラエフよりもウォーカーの方が期待できるところがある。
なのでペレイラVS.ウォーカーとなった場合でも、波乱を期待するという意味では面白くなるかもしれない。
けれどウォーカーの方が一発で沈む可能性が非常に高いので、ギャンブル的な要素を孕んでくるように感じる。
どちらにせよ、そのためにはウォーカーはアンカラエフを越えるという非常に難しい作業をクリアしなければならない。
ウォーカーはアンカラエフの圧力を受けながら、効かせるだけの一撃を見舞っていけるのか。
消化不良となった2人の再戦がその後のタイトルマッチを語るにふさわしい内容となることを期待したい。
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