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[RIZIN]ケラモフの圧勝となるのか?

RIZIN LANDMARK10のメインイベントで元RIZINフェザー級王者のヴガール・ケラモフと摩嶋一整が対戦する。

ケラモフは鈴木千裕とのタイトルマッチで防衛に失敗し王座陥落。

そしてその後問題を起こして拘留されたりと不安定な状態となっていたが、RIZINはすんなりとカードを組み、ここで復帰戦が実施されることになった。

斎藤戦での反則行為や今回の拘留などを鑑みるとケラモフには精神的に未熟なところがあると思われ、公の団体で活躍していくにはプロとしての成熟度がやや足りていないのかもしれない。


暴力行為を働き、懲役6ヶ月が言い渡されるケラモフ(右)

(C)BAKU.WS

ファイターとして好戦的であったりヒールなキャラを否定することはないけれど、自分を律する能力と誠実さは必要で、「戦いの場」以外では礼儀正しさが望まれる。

そういった面での正しさをより求められるのが日本の特色の一つでもあると思う。

例えばホベルト・サトシ・ソウザのような人物は日本の団体に適正がある外国籍の選手と言えるのかもしれないが、ケラモフのようにプライベートでも「荒さ」が出てしまうタイプは、もしかすると日本の団体に適していないのかもしれない。


海外選手からRIZINのベルトを守るホベルト・サトシ・ソウザ

©︎RIZIN FF

何となくの個人的なイメージではクレベル・コイケくらいのアウトロー感がギリギリなのではないかと感じる。

海外の団体でも問題を起こしていいとはならないが、より「実力至上主義」に傾いているところがあるので、申し分ない実力を持っているケラモフは海外の団体で活躍した方がファイターとしての魅力を引き出せる可能性がある。

格闘技に対する姿勢としては日本と海外どちらの団体にも正しさがあるのと思うので、そのスタンス自体に問題があるわけではないと思うけれど、所属する選手が団体の性質にマッチしているかどうかということは、双方にとって非常に重要な要素になってくるということは間違いないのではないかと思う。

摩嶋が勝てる可能性は如何ほどか?


©︎RIZIN FF

さて本題に戻ってメインイベントのカードについて考えてみると、この組み合わせはヴガール・ケラモフが圧倒的に有利で、90%以上(感覚)くらいの確率でケラモフが摩嶋を圧倒することになるのではないかと思う。

それくらい総合力に差を感じるカードだ。

摩嶋一整も相当な実力者ではあるが、総合力に大きな偏りがあるので、全体的に強いケラモフに対応できなくなる可能性が高い。

摩嶋はグラップリング特化のファイターであり、17勝の内14の一本勝利を収めており、残りはKO/TKOで1勝、判定で2勝となっている。

つまり、組み技が通用しなかった相手に勝つことが困難なスキルセットになっているということ。

グラップリングを一本槍として活用していくのであれば、青木真也や今成正和のように、それ一つで相手に脅威を与えることが出来るレベルになければならないだろう。

しかし、これまでの戦績と内容を鑑みても専業ファイターではない摩嶋がそこまでのレベルに到達することが出来ているとは思えない。

ケラモフを相手にグラップリング勝負をするならば、それだけ特化したスキルが必要となるが、その必要分のスキルが足りなかった場合どうなるかは火を見るより明らかだろう。


一瞬で極めに入るヴガール・ケラモフ

©︎RIZIN FF

恐らく摩嶋は自身の強いところで戦ってもケラモフ攻略には至らないのではないかと思うので、摩嶋が勝利するにはケラモフのミスが必須になってくるのではないかと思う。

そしてなるべくスタンドの時間も短くする必要がある。

ストライキングの能力を考えるとケラモフと摩嶋ではかなりの差があると思うので、一番事故を起こしやすい展開ではあるけれど危険性の方が高くなるスタンドの場面はなるべく避ける必要があるだろう。

そのためにも組み付いてグチャグチャの展開を作りながらケラモフのミスを誘っていくというのが、10%の勝利を引き寄せるための鍵になってくるのではないかと思う。

鈴木千裕は「蹴り上げ」で意表を突いてその10%を掴み取っていた。

ただ、そう何度もケラモフから勝利を掠め取ることが出来るとは思えないので、かなりの確率でケラモフが圧勝する結果になるのではないかと思っている。


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