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バンタム級日本人UFCファイターの誕生

UFN218で行われたROAD TO UFCバンタム級トーナメント決勝。

○中村倫也 VS. ●風間敏臣
バンタム級トーナメント優勝・中村倫也。
UFC入り決定。

オッズの開きから見ても力量差があると見られていた日本人同士の一戦。

レスリング能力の高い中村は強いカードを一つ保持した状態で打撃の能力も伸ばしてきた。

風間も組み技では高いスキルを持っているが、総合力でいうと中村の方が大きく上回っていることが予想されていた。

これまでのトーナメントの戦いぶりを見ても中村の実力は圧倒的で、さらにその能力を伸ばしてきていることが分かる。

今回のUFC行きを賭けた決勝ではその差が如実に現れた。

強いプレッシャーをかけて前に出たのは風間の方だったが、中村はそれを受けながらカウンターを入れるタイミングを計り、下がりながら的確なダメージを風間に与えた。

強引に猛進する者と相手を把握しながらどう行動するべきか考える者との差は次第に明らかになっていく。

中村のカウンターは正確に風間の顎を捉えて大きくぐらつかせた。

そのダメージで突進する力を失った風間だったが、組みに行くこともなく尚パンチを振り続けた。

そして雑になったところに中村の強力な打撃がヒットし、風間はマットに沈んだ。

戦術や技術、そして環境や思考。その成熟度の差が短い時間の中でありありと現れていた今回の戦い。

本格的に世界進出を行う日本人と国内の幅に留まる日本人との間にある基本的な実力レベルの差が見せつけられる結果となった。

今回のトーナメントを通してスタンドでもグラウンドでも戦う能力があることを示した中村は、いよいよ群雄割拠のUFCバンタム級へと乗り込んでいく。

平良達郎と同様に高いスキルを持つファイターであることは明らかなので、今後UFCレベルのファイターと戦うことでその実力が世界に証明されていくところを見てみたい。

個人的にはランカーの領域まで踏み込むことが出来る可能性を持っているのではないかと思っている。

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