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ロバート・ウィテカーKO勝利、太田忍一本勝ち!

ロバート・ウィテカーがイクラム・アリスケロフにKO勝利


©︎UFC

ミドル級
○ロバート・ウィテカー(3)VS.●イクラム・アリスケロフ
※ウィテカーの1R KO勝利

サウジアラビアで開催されたUFCファイトナイトのメインカードとなっていたウィテカーVS.チマエフはチマエフの負傷欠場によって中止となり、そのチマエフに代わって出場することになった選手がアリスケロフだった。

キャリアの黒星はチマエフに付けられたものが一つだけというアリスケロフはUFCに参戦してからも負けることなく勝利を重ねている。

このことから、負傷などで出場が安定しないチマエフの代わりを務めたアリスケロフもミドル級3位のウィテカーを脅かす挑戦者になるだろうと考えられた。

しかし、UFCで活躍する熟練のトップファイターは強かった。

ダゲスタンの強豪を相手にしても下がることなく自分の戦い方を実行したウィテカーは、速い飛び込みで距離を潰して打撃をヒットさせることに成功する。

ダゲスタンのファイター特有の強力なレスリングと威力ある打撃を恐れてあと一歩が踏み込めないファイターが多い中で、ウィテカーは臆せずいつも通りのスタイルで打撃を届かせた。

ここには優れたグラップリング技術を持っているという自信ももちろんあったはずだ。

その一発でアリスケロフをぐらつかせたウィテカーは厳しい追撃を仕掛け、ケージ際に追い詰めると、冷静な判断でアリスケロフのガードの隙間にアッパーを差し込みKO勝利を獲得した。

これでウィテカーはアリスケロフのキャリアに黒星を付けた二人目のファイターとなったことに加えて、チマエフと同じ結果を叩き出したことでその実力を観客や欠場したチマエフに知らしめることが出来た。

ここ最近勝ち負けを繰り返し、コスタ戦でも危うくなる場面があったことから少し落ちてきている印象を受けていたが、ここで喰われることなくKOで返り討ちにすることが出来てしまうところに貫禄とファイターとしての厚みを感じた。

ただそれでも3Rマッチだとしたらチマエフを攻略するのは難しいだろう。

果たしてウィテカーはバーンズが僅かに届かなかったチマエフ攻略を成し遂げることが出来るのか。

恐らく今回中止となったカードはどこかで組まれることになるのではないかと思われるので、その時はウィテカーの頑張りに期待したい。

太田忍がBellatorデビューを一本勝利で飾る


©︎ PFL MMA(eFight)

RIZINで活躍するオリンピック銀メダリストのレスラー太田忍がBellatorのデビュー戦を一本で極めた。

バンタム級
太田忍VS.ロジャー・ブランク
※太田忍の1R一本勝ち(ノースサウスチョーク)

対戦相手は5勝5敗のロジャー・ブランク。

ブランクは急遽欠場が決まった強豪フランチェスコ・ヌッツィの代役として太田の相手を務めることになった選手である。

一本で3勝・KOで1勝を挙げているが、太田のレスリング力に対抗できる程の武器を持っているようには見えなかった。

実際その技術の差は圧倒的で、太田がテイクダウンに成功するとブランクの光はほとんど消えたように見えた。

そこからは太田忍のトップコントロールが続き、逃げることの出来ないブランクは最終的に上四方のポジションを奪われ、あっさりと太田にノースサウスチョークを極められてしまった。

自信と特化した技術に加えて、良い意味での荒っぽさがある太田忍は世界の舞台になれていることもあって、堂々としたパフォーマンスをBellatorの舞台で見せた。

今後はさらに上を目指して強い相手と戦うことを望んだ太田だが、レスリング以外でも大きな武器と言えるものがなければ、そこに対応できる上位のコンプリートファイターと当たった時に、完封されてしまう恐れがある。

それに対応していくためにも幅広い分野で「海外レベル」を落とし込んでいく必要があるのだろうと思う。

すでに強力な武器を一つ備えている太田がそれを実現することが出来たとしたら、かなりな骨太ファイターに変貌することになるのではないかと思う。

堀口恭司を始め、平良達郎や鶴屋怜・中村倫也などの若手、またRIZINからUFCに移籍する朝倉海のように、MMAの分野でも日本の舞台から海外へと羽ばたく動きが盛んに見えてくるようになった今。

そのムーブメントを担うファイターの一人として太田忍のBellatorでの活躍はとても注目されることになるだろう。

海外の舞台で着実な成長を見せ、MMAファイターとしての厚みを増していくことが出来れば、Bellatorの新たな日本人メジャー選手として世界からも大きな注目を集めることが出来るようになるはずだ。

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