
[UFC] PFPを賭けた頂上決戦の決着!!
本日行われたUFC284のメインイベントでPFPを決めるビッグマッチが行われた。
ライト級王者○イスラム・マカチェフ(24-1) VS. フェザー級王者●アレキサンダー・ボルカノフスキー(25-2)
イスラム・マカチェフの5R判定勝ち
PFPランキング1位と2位がぶつかる階級を超えた王者同士の一戦は非常に濃密な時間を作り出していた。
緊張感とインパクトが織り混ざりながら互いにポイントを奪い合うヒリついた展開が最初から最後まで続いていた。
その中でボルカノフスキーは後半攻勢を強めたものの、マカチェフに組みでコントロールされたことが響き、結果的にジャッジの支持を得るには至らなかった。
鉄人・ボルカノフスキー
個人的に今回のこの戦いで目を見張ったのは勝者のマカチェフではなく、敗者のボルカノフスキーだった。
それは階級を上げての挑戦だったからというところが大きい。
マカチェフが判定で勝ったことは間違いないことではあるけれど、サイズ差と階級変更による体重の変化はボルカノフスキーのパフォーマンスに少なからず影響を与えていた。
序盤は緊張で固くなっていたせいだと思うが、今回全体を通してボルカノフスキーの動きにスピードとキレがあまり感じられなかった。
そして小さいボルカノフスキーは武器であるジャブで相手を触ることがあまり出来ておらず、大きく踏み込む他ないような立ち回りをしていた。
それでもマカチェフに決定打は与えず、組みでもしっかりと勝負してライト級のマカチェフをジリジリと削っていた。
そして最終ラウンドには打撃を効かして上を取るとトップポジションからブザーが鳴るまで攻撃を浴びせ続けた。
あれだけの戦いをライトの階級で行うことが出来るボルカノフスキーはやはり鉄人でGREATなのだなと思う。
フェザー級で絶対王者として君臨しているのは伊達ではない。
コ・メインでヤイール・ロドリゲスがジョシュ・エメットに素晴らしい勝ち方をして暫定王座を手に入れたが、果たして彼はボルカノフスキーを超えることは出来るのか・・・。
連勝記録ストッパーと化すイスラム・マカチェフ
ライト級のトップコンテンダー相手に連勝を続けていたチャールズ・オリベイラを下すと、次はPFP1位・UFC負けなしのボルカノフスキーを退けたマカチェフは正にUFCのトップランクに位置している。
打撃・レスリング・寝技そのどれもが相手をフィニッシュするための武器になっており、対峙する相手に脅威を感じさせている。
今回また一つ目標を叶えたマカチェフは次なる挑戦者を待っている旨をオクタゴンの上で語っていた。
今のライト級から彼を引き摺り降ろせるだけのファイターが出てくるのだろうか。
真正面からマカチェフにぶつかるようなガチンコ勝敗が挑めて、組みで削り打撃を効かせるという流れを生み出せる、今後はそんなファイターが求められるだろう。
鉄壁という感じではないけれど、可能性のある綻びを突いて御する事が未だ誰にも出来ていない。
そんな現状を打ち破るような怪物が現れることはあるのだろうか。
打撃・レスリング力ともにマカチェフを上回るファイターが登場して連勝ストッパーを喰らう戦いを見せてくれることを期待したい。