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[UFC290]激闘だらけの大会③

ウィテカー敗れる、ドリカス・デュ・プレシがタイトル挑戦へと乗り出す

UFC5連勝中だったドリカス・デュ・プレシが元ミドル級王者のロバート・ウィテカーをTKOで下して連勝を6に伸ばした。

スピードではウィテカーが圧倒的に優っていたが、ガードを固めて徐々に距離を詰めるデュ・プレシがウィテカーを早い段階で追い詰めていった。

持ち前のタフネスで被弾しても退かず、スクランブルでもウィテカーから上手を取っていたデュ・プレシは2ラウンドでウィテカーを仕留めることに成功してしまう。

強固で強打もあるデュ・プレシはグラウンド攻防でも粘り強さを見せていた。

恐らく次にアデサニヤに挑戦するのはデュ・プレシになると思うが、ヴェットーリやコスタとは違ったガッツがあるデュ・プレシはもしかしたらアデサニヤの懐を抉ることが出来るかもしれない。

アデサニヤの距離を潰しながら痛烈な攻撃に転じることが出来た一番の選手はアレックス・ペレイラだと思うが、彼のようにプレッシャーで追い詰めて一撃が届く距離で攻撃出来れば、アデサニヤを落とすことが出来る可能性はあるかもしれない。

圧力で追い込んで強力な一発を浴びせる。

デュ・プレシはそれを狙えるファイトスタイルを持っているように感じる。

そう考えると、どちらかといえばペレイラの方がデュ・プレシに対する相性は良かったのかもしれない。

果たしてデュ・プレシは連勝街道を進む勢いのままに王座まで獲得することが出来るだろうか。

それともアデサニヤの試合展開に取り込まれ、これまでの挑戦者のようにドミネートされてしまうのか。

今回の一戦でミドル級のタイトル戦線に大きな動きが出て来た。

ボー・ニッカルが無敗選手を“打撃”で仕留める


引用元:©︎UFC(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC via Getty Images)

サブミッション勝利を積み上げてきたレスリングの名手ボー・ニッカルが今回は打撃でTKOを奪ってみせた。

相手はバル・ウッドバーン。

7戦無敗の野獣のように強力なファイターだ。

ウッドバーンはニッカルのタックルを警戒して距離を取りながら迎撃するスタイルで待っていたが、飛び込んだニッカルの打撃に反応出来ず、一発クリーンヒットをもらうとグラついてしまった。

効いたと分かったニッカルは追撃を仕掛け、1R早々に無敗の対戦相手を仕留めてしまった。

今回も圧倒的な強さを見せつけたボー・ニッカルは連勝を伸ばし、ミドル級を駆け上がっていく余力がまだまだあることを示した。

ATTの下でこれからさらにMMAの完成度が上がっていくことを考えると、ミドル級の競争はさらに激しさを増していくことが予想される。

オッズの差を如実に反映した試合を披露し続けているボー・ニッカルは次戦で誰とどんな試合を見せてくれるのだろうか。

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