![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144665428/rectangle_large_type_2_72c4010ba14ee1766c3d12dcecb55823.jpeg?width=1200)
[BOX]井上尚弥、9月にドヘニーと防衛戦!
衝撃と歓声が響き渡った5月の東京ドーム、ルイス・ネリを沈めた後に井上は次戦は9月を考えていると話しており、対戦相手の候補として挙がっていたサム・グッドマンがリングに上がった。
IBF・WBOの二つの団体で1位にランクインしているグッドマンが井上尚弥と対戦する流れになるのは最もなことであり、当初はグッドマンもこれに応えていたが、少し時間が経つと7月にノンタイトル戦を行うことを発表し、9月に井上との試合を行うことができないという報せを出した。
ここで井上尚弥との戦いを延期させる形となったグッドマン陣営が「逃げ腰」との指摘を受けてしまうのは致し方のないことだろう。
これを受けた井上陣営は9月の相手をTJ・ドヘニーに変更して交渉を進めることになった。
ドヘニーは東京ドーム大会にも出場し、ネリの代役としても考えられていた元IBF世界王者であり、30戦を経験しているベテランであることに加えて、26勝の内20をKOで決めている強打の持ち主でもある。
そんなTJ・ドヘニーがサム・グッドマンに代わって井上尚弥と9月に防衛戦を行うことが決まったようだ。
またしてもハードパンチャーと戦うことになった井上だが、彼にとって相手が誰であるかということはあまり問題ではないのだろうと思う。
彼が勝利に向けて準備を行い、リングの上で実行に移せば、ほとんどの相手がリングの上に横たわってしまうのだから。
つまり井上にとって重要なのは自分自身がどうするかということであり、如何に準備のクオリティを高く保って、思い描いた仕上がりとなるように調整していくことが出来るか、というところになってくるのではないかと思う。
12月の相手は誰になる?WBAのベルトは剥奪?
そんな4団体統一王者・井上尚弥にWBAは9/25までに指名試合を行うようにとの指令を出している。
その場合、対戦相手として浮上してくるのは元2団体統一王者・現WBA1位のムロジョン・アフマダリエフになってくるだろう。
かつてはスーパーバンタム級で2つのベルトを手にし、フルトンと並ぶ王者として階級に君臨していたアフマダリエフ。
タパレスに敗れたことで王座陥落し、井上との対戦が遠いていたが、指令によってアフマダリエフにそのチャンスが舞い込んできた形となる。
しかし、井上陣営はここでアフマダリエフとの対戦を選択するのではなく、兼ねてより交渉を進めていたドヘニーを選んだ。
これにより、WBAのベルトが剥奪される可能性もあるが、WBAのスーパー王者に認定されていると見られる井上尚弥には、18ヶ月間以内に指名試合を行えば良いという条件の変化が認められることになるはずだ。
そのため12月にアフマダリエフとの試合が行われる可能性も浮上している。
しかし、先述の通りグッドマンも団体のトップコンテンダーとなっているので、どちらが12月に井上尚弥と対戦することになるのかは分からない。
交渉した順番で言えばグッドマンとなるが、その場合WBAのベルトは剥奪されることになるだろう。
ただ、そもそも井上側はすでに獲得している4つのベルトを保持していくことにこだわりを持っていないようなので、ベルトの剥奪を気にするような素振りも見せていない。
また4団体の指名試合を一人で消化していくこと自体、物理的に不可能なところがあるので、剥奪という形で調整が入ってくるのは時間の問題であったという見方もできる。
加えて、倒す相手をクリアしたその先にフェザー級への転向を見据えている井上からすると尚更執着する理由はないだろう。
果たして井上は9月にドヘニーとどのような戦いを繰り広げ、12月に誰と対戦することになるのか。
キャリアの終盤に差し掛かっている井上尚弥の試合は、1試合1試合がとても貴重なものになってくるので、対戦相手以上に「生ける伝説」である井上尚弥のパフォーマンスを目に焼き付けることを忘れないようにしたい。