[UFC] 不屈のシュートボクセ
UFCのライト級で活躍するチャールズ・オリベイラが所属しているシュートボクセ・ディエゴ・リマにはUFCの舞台で活躍するブラジル人選手が多く在籍している。
そんな彼らのファイトスタイルはとてもスリリングでリスキーなところがあるため、試合に劇的な展開をもたらすことが多い。
多くのファイターが被弾しないように距離を測るところから始めるのに対して、オリベイラをはじめとするシュートボクセの面々は、開始からどんどん前へ出て行き攻撃を仕掛けていく。
そのため自身が被弾することも多く、ダウンを奪われることも珍しくない。
しかしそこからがシュートボクセの本領発揮となるっていく。
柔術スキルに長けた選手が多いシュートボクセのファイター達は効かされてダウンした後、グラウンドの展開で下となった状態からカウンターを狙いつつ巧みにディフェンスして難を逃れると、大きな一発を被弾したはずなのにお構いなしに再び攻めに出てくるようになる。
彼らは不気味さを感じる程のタフネスを用いて常に攻め続け、相手を押し切るまで何度も向かっていくことで幾度も逆転勝利を手にしてきた実績がある。
オリベイラは言うまでもなく様々な試合でシュートボクセ魂を発揮しており、ベニール・ダリウシュとの試合でも劣勢を跳ね除けるのと、その勢いのままTKOを奪っていた。
またジョン・カスタネーダVS.ダニエル・サントスや先週末のグラム・クタテラーゼVS.エルヴス・ブレンナーの戦いも正にシュートボクセを感じるような試合となっていた。
スタイルは耐えて攻め続けて相手を打ち負かすという実にシンプルなものだけれど、UFCの強豪レベルの選手を相手にそれを実現するのは簡単なことではないだろう。
しかしそれをやってのけてしまうがシュートボクセであり、その勝利に対する執念には凄まじいものを感じる。
彼らは練習の時点で試合さながらのスパーリングを行っており、怪我などのアクシデントに発展しないか心配になるほどの打ち合いを普段から経験している。
そこが一つ、他のチームとの違いになっているのかもしれない。
打たれることを恐れずに前に出るための基礎体力をそのハードなトレーニングで培っているため、逆境に陥っても勝利を手繰り寄せる流れを生み出すことが出来るのだろう。
勝利まであと一歩というところまで迫っておきながら逆転負けを喫するのはファイターとして非常にキツイものがあるに違いない。
そう意味では他のファイターから見た時に、ダゲスタンやカザフスタン、ウズベキスタンにタジキスタンのようなMMA強豪国の選手たちとはまた違った厄介さを持っているように映るのかもしれない。
フライ・バンタム・ライト様々な階級で彼らの活躍を今後も見ることが出来るだろうと思うので、他のUFCファイターの活躍と合わせて彼らが今後どんな劇的な試合を見せてくれるのかというところも期待しながら追っていきたい。
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