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[RIZIN]2階級制覇を狙うケラモフ
RIZIN大晦日大会の追加カードで驚きの組み合わせが発表された。
ライト級タイトルマッチ
(C)ホベルト・サトシ・ソウザVS.ヴガール・ケラモフ
つい最近摩嶋一整を倒したばかりのケラモフはフェザー級でも王座に近い位置にいる。
そんなケラモフが階級を上げて王者であるサトシと対戦することになった。
ケラモフはライト級で試合を行ってはいないため、ライト級初戦がタイトルマッチとなる。
これにはサトシも疑問を感じているようだが、ケラモフほどの実力と向上心を持ち合わせた選手がRIZINのライト級にはいなかったということが一つの要因であり、ライト級の選手層が薄いという問題が表面化した結果でもある。
この一戦はケラモフからの強い要望があって実現したものであるとの説明があったが、それよりも優先すべき選手がライト級にはいなかったという意味でもあるだろう。
ケラモフは色々とすっ飛ばしていきなりサトシとのタイトル戦に臨むことになるが、フェザー級での活躍を考えると実力的なバランスは取れているのかもしれない。
しかし、それをやるならばケラモフがフェザーのタイトルを取った後、もしくはライト級の有力者を一人下した後に組むべきなのではないかとも思う。
説得力や失う物も無いの挑戦者ではチャンピオンとの価値の釣り合いは取れないのではないかと感じるところもある。
それでも強者VS.強者の試合となると格闘技的な魅力は自然と生まれてくることにはなる。
果たしてケラモフはライト級で敵なし状態の“絶対王者”サトシからベルトを奪うことは出来るのか。
ムサエフも極めた柔術スキル
![](https://assets.st-note.com/img/1733411209-ryphGTZH6VP9xlOsQif3RFkM.jpg?width=1200)
レスリング能力の高いケラモフはフィジカルも強く、パワーと極め力もある。
それはフェザー級で存分に発揮されているところではあるが、一階級上でもそれが通用するのか、それとも階級を上げることでさらに強力さを増すのか、その辺の可能性が未知数なので、ライト級でその強みがどう活かされることになるのかというところがまず一つ注目される。
またケラモフはストライキングからグラップリングの展開への繋ぎや、強い攻撃パターンをいくつか持っていたりするので、試合の組み立てという部分での巧さはケラモフの方にあるかもしれない。
しかしそういった相手の長所を一瞬で吹っ飛ばしてしまう必殺の柔術スキルをサトシは持っている。
ケラモフの同門であるトフィック・ムサエフもライト級で物凄い強さを見せていたが、タイトルマッチで一瞬のチャンスを逃さなかったサトシはムサエフを三角で極めている。
つまりどれだけ強力な武器を持っていても、その一瞬の隙さえあればサトシは極めて勝利を奪うことが出来てしまうということ。
なのでケラモフもそこに引き込まれたら一溜まりもないかも知れない。
その必殺のスキルはリング上で常に銃口を突きつけているようなものなのではないだろうか。
なのでケラモフも簡単には自分の展開を作っていくことは出来ないのではないかと思う。
王者の弱点
![](https://assets.st-note.com/img/1733411705-3EVAOkTPmHzKGsWM6CBhJuYU.jpg?width=1200)
ただ、サトシはこれまでの試合の中でその強さだけでなく脆さも同時に露呈させてしまっている。
パトリッキー・ピットブルと試合をした時、緊急出場ということではあったがサトシのタックルや組みの仕掛けは悉く躱されてしまっており、そうなると他に強い攻撃手段を用意出来なかったサトシは、徐々に差をつけられて敗戦する結果となってしまった。
当然サトシは打撃も出来るが柔術スキル以上の武器にはなっていないので、その最大の強みに対処されてしまうと、怖さや脅威を失ってしまうところがある。
その現象はAJ・マッキー戦でも見られている。
いくら強力なスキルであってもそこにだけ注意すればいいとなれば、トップクラスのファイターたちは問題なく対処することが出来てしまうので、ケラモフがそこに対応した上での戦術を組んで来たらサトシは厳しい展開になってしまうかも知れない。
恐らく、いや確実にケラモフはそれを狙ってくるだろう。
最後に
今回の挑戦はそういったところからちゃんした勝算を導き出すことが出来た上で志願したものでもあると思うので、王者サトシは元々持っている強力な武器とは別に有効な選択肢を持って試合に臨む必要があるかも知れない。
状況を考えると、気持ち的な面では圧倒的にケラモフの方が有利だと思うので、1階級上とはいえサトシにとっては難しい試合になるのではないかと思う。
ただ、これまでにも見せてきたサトシの強さは圧倒的なものがあるので、ケラモフを極めてしまう可能性もある。
どちらにせよハイレベルな内容が期待できる一戦になるので、楽しみに待ちたい。
フェザー級とライト級でタイトルマッチに臨むことになるボンサイ柔術の2人に注目が向けられる大晦日となりそうだ。