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[UFC] 技ありカウンターが光った大会

メインイベントにマックス・ホロウェイVS.アーノルド・アレンを据えたUFCファイトナイト・カンザスシティが開催された。

メインイベントのフェザー級トップランカー同士の一戦はホロウェイが圧倒的な差を見せつけながら3-0の判定勝利を収め幕を閉じた。

○(2)マックス・ホロウェイ VS. ●(4)アーノルド・アレン

アレンは勝てばその先にタイトル戦が見えてくる一戦だっただけに悔しい敗戦となったが、内容を振り返ると致し方ない敗戦でもあったと思う。

ストライキング能力とそのディフェンス能力に圧倒的な差があり、5Rを通して終始ホロウェイがアレンを支配するような展開が目立っていた。

ホロウェイがボルカノフスキーにやられたような試合を今回ホロウェイはアレンに対して行ったような印象を受けた。

現在のフェザー級上位のランカーにもちゃんと勝てるホロウェイはヴォルカノフスキーにだけどうしても勝てない状況にある。

次のフェザー級タイトルマッチ挑戦者はヤイール・ロドリゲスだが、ホロウェイは再びその頂きに辿り着くことは出来るのだろうか。

テクニカルなカウンターがフィニッシュを演出する

今回の大会で目を引いたのは高度なカウンターによってフィニッシュが生み出された試合が多かったこと。

まずはブランドン・ロイバル VS. マテウス・ニコラウのフライ級ランカー戦


引用元:©︎UFC(Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC via Getty Images)

ケージ際に追い込まれながらも飛び出して打撃を返していたニコラウに対してロイバルは技ありの膝蹴りをカウンターでヒットさせた。

そしてロイバルは一瞬意識が飛んだニコラウに追撃を加え、上からの肘で再びダメージを与えるとたまらずレフェリーが割って入り、ロイバルが勝利を掴んだ。

非常に難しいカウンターを見事なタイミングでヒットさせたロイバルの芸術的な一撃だった。

次はビル・アルジオ VS. T.J.ブラウンの一戦


引用元:©︎UFC(Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC via Getty Images)

リーチで勝るアルジオは要所で良い打撃をヒットさせながらも、ブラウンの突進力に押されて被弾する頻度が上がり、中央を奪われケージを背負いながら苦しい展開に見舞われていた。

しかしアルジオはここで技術を光らせる。

打撃のパターンや打ち方などの癖を見抜かれ始めていたアルジオはこの苦しい展開で見せていなった一撃を繰り出す。

それが飛び込んできたブラウンに対してヒットさせたカウンターの肘である。

いけるという手応えを感じ始めていたブラウンが勢いよく飛び込んで来たところに肘をコンパクトにヒットさせたアルジオはブラウンからダウンを奪うと、そのままバックを奪いディフェンスするブラウンを攻略してチョークを極めた。

劣勢に追い込まれながらも冷静でクレバーなアルジオのテクニックが炸裂した瞬間だった。

最後はエドソン・バルボーザビリー・クアランティーロの一戦


引用元:©︎UFC(Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC via Getty Images)

今大会で生まれた見事なカウンターの最後はこの二人の試合。

蹴り技を得意とするバルボーザの一撃ある攻撃に対して、組んでいきたいクアランティーロは攻撃をもらいながらもプレッシャーを掛けてケージへ追い込み、打撃からタックルに入ってテイクダウンを狙っていく戦法を見せていた。

しかしクアランティーロはその戦法を実直に行っていくが故に読み易く、バルボーザをケージに詰めながらもチャンスを与えてしまっていた。

何度か似た展開が続いたことで学習したバルボーザはクアランティーロにその欠点を露わにするような一撃を見舞う。

それが画像にあるタックルのタイミングに上手く合わせた膝蹴りである。

頭を下げるタイミングにバッチリあったカウンターの膝は威力が高く、一撃でクアランティーロをマットに沈めてしまった。

今回の大会ではそういった上質なカウンターをいくつか見ることが出来たので、改めて目の良さや当てるテクニックそしてファイトIQの重要性を感じ取ることが出来た。

そして改めてMMAは本当に最後まで何があるか分からない競技であり、その点が面白くまたスリリングな点でもある。



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