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ストロー級の和田竜光に掛かるベルトの期待。

ONE Championshipを主戦場とする和田竜光は前戦でシェ・ウェイとの戦いを制した後にストロー級への転向を宣言している。

ストロー級は箕輪ひろばや山北渓人といった日本人選手も名を連ねている階級である。

これについて和田本人はフライ級に戦いと思う相手がいなくなったことやフライ級ではほとんど減量という減量をしておらず、そもそもフライ級じゃなくても戦うことが出来る状態にあるという旨の説明をしていた。

また、ストロー級の方がベルトに近づきやすいのではないかという考えも述べている。(ゴング格闘技インタビュー記事)

現在35歳の和田は、現時点ではまだ体力の衰えなどを感じることはないということなので、ここから王座を目指す戦いを行うことは出来るのかもしれないが、時間が残り少ないことは確かだろう。

体力よりも動体視力やダメージなど戦いの上で重要となるステータスは他にもあり、その部分がいつ影響を及ぼすレベルで変化してくるかは分からないが、その可能性が歳を重ねていくごとに上がっていくことにはなると思うので、そういう意味でも王座挑戦は早ければ早い方がいい。

ただONEの場合、減量によるアドバンテージを得にくいルールになっているため、減量を取り入れてストロー級に転向したとしてどれだけのメリットが得られることになるのかは分からない。

しかしフライ級で戦うことが出来ていた和田のスキルとサイズを考えると、彼がストロー級にフィットすることができれば十分王座を狙うことが出来る存在になるのではないかと思う。

ストロー級を支配することになるか?


©︎ONE Championship

和田はストライキングもグラップリングも出来る対応能力の高いMMAファイターであり、26勝12敗と経験も豊富なベテランでもある。

その中でも特に注目できるのは、ファイトIQの高さや効果的な試合の組み立てといった「上手さ」や「クレバー」な点であると個人的には思っている。

対戦相手をコントロールすることに長けており、自分のやりたいことを実行しながら相手がやられたくないことを押し付けていくことで勝ちの流れを引き寄せる試合展開を作っていく上手さがある。

人によってはつまらないと感じることもあるかもしれないが、MMAという競技に興味がある人は面白いと感じることもあるのではないかと思う。

また、グラップリングによるクリエイティブなオフェンス展開も一つの武器となっており、UFCで平良達郎も見せていた「おたつロック」を使って相手をコントロールしながら極め技を狙っていくこともできる。


©︎ONE Championship

こういった長所がフライ級と比べるとサイズの小さいストロー級の選手たちには、より刺さってくるのではないかと思う。

距離感や攻撃のリズムを掴み、交錯したタイミングで相手を捕まえることが出来れば、和田の手足によるフックで相手を苦しめることが出来ると思われる。

サイズに差があればあるほどそれを解除するのは厳しくなる。

なのでストロー級であればかなり良い位置まで駆け上がっていけるのではないかと思う。

ただ、ONEでは競った展開の試合になると勝ち切れていない傾向にあるので、ストロー級の上位勢とぶつかった時に混戦となって流れを持っていかれないかというところが気に掛かる部分になっている。

けれど王座獲得の期待が高いことは確かだ。

ベテランファイターの和田竜光がストロー級へと割って入ってゆき、どのような旋風を巻き起こしていくのか、これからの活躍に期待と注目が向けられる。

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