[UFC] ボルカノフスキーの時代はどこまで続くのか?
先日行われた(5)ジョシュ・エメットVS.(9)イリア・トプリアのフェザー級ランカーマッチで無敗のトプリアがエメットを圧倒し、大差の判定勝利を収めた。
トプリアはキャリアの連勝記録を「14」に伸ばし、UFCでの連勝記録を「6」に更新した。
その数字も驚異的だが、UFCフェザー級ランキング5位のファイターを相手に危なげなく勝利してみせてしまう実力の高さに驚きを感じる。
現フェザー級チャンピオンのアレキサンダー・ボルカノフスキーは暫定王者のヤイール・ロドリゲスとのタイトルマッチを控えているが、ここでもしボルカノフスキーが勝利することがあれば、ランキングのトップどころは彼によって軒並み倒されることになる。
そうなるとボルカノフスキーにぶつける新たなファイターが求められることになるが、ランキングの順番で考えるとアーノルド・アレンもしくはイリア・トプリア辺りになってくるだろう。
その中でも連勝を続けるトプリアの方が有力視されることになると思うので、次戦でトップランカーと一戦交えてその戦いに勝利することが出来れば、次期挑戦者としてタイトルに挑むことになるのではないだろうか。
総合力の非常に高いトプリアはエメット戦でストライキングの能力の高さと、その対処能力に長けていることを示した。
そこはボルカノフスキーも強みとしている部分ではあるが、コンパクトで正確性が高いトプリアの打撃は非常に安定感があるように見えたので、打ち合いになるとトプリアの打撃の方がよくヒットすることになるかもしれない。
ただ今回のエメット戦で5Rマッチを行ったトプリアは、最終ラウンドでスタミナを消耗したせいか、それまで対処していたエメットの打撃をもらい少し効かされるような場面があった。
5Rマッチの経験値という意味ではボルカノフスキーの方が豊富にあるので、ダメージの与え方や展開によってスタミナ配分は乱れることもあるものの、5Rを通してのプランニングではボルカノフスキーが優勢を築けるかもしれない。
ただトプリアはその5Rで流れが悪くなったと感じた瞬間、スタンドを避けてグラウンドの展開に持ち込んでおり、リスクを処理してしっかりと勝ち切ることに成功している。
このように窮地に陥った際にリスクを最小限に抑えることが出来るような、組み技やテイクダウンスキルを持っている選手はとても手強くしぶといので、一筋縄ではいかないことが多い。
なのでボルカノフスキーが王座を防衛し、トプリアが挑戦者となったとしたら非常にハイレベルでタフな一戦が見られることになると思われる。
モフサル・エフロエフやアーノルド・アレンとの試合も見てみたいが、トプリアがこのままどこまで上がっていくのかは非常に気になるところだ。
ボルカノフスキーが支配的な強さを見せるフェザー級の中で、その牙城を打ち砕く可能性を持つファイターがランキング内にまだいるということは、フェザー級に動きもたらし引き続き盛り上がりを見せてくれるということでもある。
果たしてボルカノフスキーは次戦のロドリゲス含め、トプリアやエフロエフといったレコードに傷が無い「負けないファイター」達を相手にしても王座を守り続けることは出来るのだろうか。
タイトルマッチを控えるフェザー級はこれからも熱い展開を見せてくれるだろう。
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