古稀に思う
嘘でしょう!
自分では数え間違いかと思うほど、まったくその自覚がないままに、私は古稀を迎えました。
でも、この70という古来稀な歳も、今では当たり前となっています。
日本では、70歳以上の高齢者は2,872万人、総人口の 23.0%。
(総理府、2022年9月15日現在推計)
平均寿命は、女性87.14年、男性81.09年。
(厚生労働省、2024年7月30日)
まさに、世界一の長寿国です。
ところが、本来なら誇るべきこの長寿を、今の日本では素直に喜ぶことができません。
「老害」などと蔑む不届き者が学者になる時代。
ことあるごとに財政危機を煽る政府は、老後の自己資金に2,000万円が必要などとうそぶいています。
豊かさを求めて懸命に働いてきた国民へのご褒美が、福祉切り捨てと自己責任の社会なのです。
しかし、希望はまだあります。
日本人の健康寿命は確実に延びています。高齢者パワーは相当なものです。元気なうちは働くのも良いでしょう。
趣味やボランティアで社会に貢献する方法もあります。
さらに、最近の医療の進歩はめざましいものがあります。
再生医療によって、IPS 細胞から造った細胞が病気の心臓を甦らせることも、もはや夢ではありません。
ゲノム医療による治療は、不治の病と闘ってきた多くの遺伝性疾患の患者の命を救うことでしょう。
Alやナノテクノロジーを駆使したロボット工学が、衰えた体をサポートし、さまざまな障害を克服する日はもうすぐ目の前です。
これら全ての要因が重なって、将来、医療費や介護費が大幅に減少する可能性は大いにあります。
近未来では、医療や介護、福祉の現場に限らず、社会のさまざまな分野で、有能なロボットと一緒に、多くの元気な高齢者が現役スタッフやボランティアとして活躍していることでしょう。
元気なお年寄りが生き生きと活躍できる未来は、けっして夢ではないのです。
私が20代の頃は、7 0 歳は立派な老人に見えました。
ところが、今、自分がその歳になっても、まるでそんな気がしません。
気持ちのうえでは、年齢に7 を掛けた49歳。ちょっとサバを読み過ぎなら、8掛けの56歳でしょうか。
人生七掛け八掛け。まだまだ元気です。
とはいっても、一寸先は闇。明日のことは誰にもわかりません。
平均寿命はあくまでも、統計的な数値に過ぎません。
今は元気な私ですが、定年後まもなく、かなり悪性度の高い肺がんを患ったときは、本気で人生の終わりを覚悟していました。
こうして元気に生きていられるのは、まさに奇跡としか言い様がありません。
これはひとえに、これまで私を支えてくれた家族や友人たちのおかげであり、心から感謝しています。
だからこそ、私はこれまで以上に、余生ではなく、1日1日を大切にして、これまでの人生に加える加生を楽しみたいと思っています。
七掛けの
古稀はまだまだ
四十代
元気盛りの
今を楽しむ
古稀迎え
喜寿傘寿から
米寿まで
古来稀なる
長寿を祝う
奇跡とも
思えば今を
噛み締めて
家族友人
平和に感謝
みなさん、どうぞいつまでもお元気で!
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