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ChatGPTは嘘つき!?


先日の私の記事『1954年』には多くのスキをいただき、ありがとうございました。
ところが、念のため記事を検証したところ、ChatGPTが選んだ1954年の10大ニュースのうち、なんと5つに誤まりがあることが判明しました。
ここで、改めてお詫びと訂正をさせていただきます。

間違っていたのは、このニュースです。
4. 日本初のテレビコマーシャル開始
5. 名神高速道路の建設開始
6. 第1回NHK紅白歌合戦のラジオ放送
7. 防災の日の制定
9. 天気予報のテレビ放送開始

◆ 日本で初めてのテレビコマーシャルは、1953年の精工舎(現セイコーホールディングス株式会社)のCMだったそうです。


◆ 名神高速道路の建設開始は、1957年だそうです。
「1957年10月に、建設大臣から日本道路公団に、名神高速道路の施工命令が出されて、建設が始まった」(建設コンサルタンツ協会)

 

◆ 第1回NHK紅白歌合戦のラジオ放送は、1951年でした。


◆ 防災の日の制定は、1960年でした。


◆  天気予報のテレビ放送開始は、1953年でした。



ChatGPT 君、しっかりしてくれたまえ!

なぜこのような間違いが起こるのかを問い質したところ、こんな言い訳が返ってきました。

「間違いが起こる理由は、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。以下に、考えられる主な原因を挙げます。

1. 情報の確認不足
私が回答を生成する際、複数の情報源を統合して結果を出しますが、初期情報の確認が不十分な場合、誤ったデータをそのまま使用してしまうことがあります。
特に歴史的な年表や出来事に関するデータは、時に矛盾する情報源が存在するため、誤解が生じることがあります。

2. 文脈や関連情報の混同
一部の出来事が複数の年にまたがって関連している場合(例:原子力研究と第五福竜丸事件)、それらを混同することがあります。これにより、直接関係のないニュースが含まれてしまうことがあります。

3. 信頼性の低い情報源の参照
私が情報を再確認する際、信頼性の低い情報源や誤った解釈が含まれる資料に基づいて回答してしまう場合があります。そのため、誤情報が再度繰り返される可能性があります。

4. 複数ニュースの選定プロセス「10大ニュース」を選ぶ際、客観的な基準が必要ですが、それが明確でない場合、重要度の低いニュースがリストに含まれることがあります。また、1954年という特定の年を正確に絞り込む過程でミスが生じることがあります。


対策と改善策

1. 信頼できる情報源の利用
公的機関や権威ある出版物を優先的に参照し、データの正確性を確保します。

2. 情報の二重確認
同じ出来事について複数の信頼できる情報源を参照し、矛盾点を排除する作業を徹底します。

3. 透明性の確保
提供する情報の根拠を明示し、誤りがあれば速やかに訂正します。

今回の問題を教訓として、今後より一層正確な回答を提供できるよう努めます。」

ChatGPTにしてやられたり!

対策と改善策を提示し、反省までして見せるなど、あたかも人間らしい感情があるかのように装っていますが、どっこい、相手はただの機械。
騙されてはいけません。

やはり、ChatGPT の回答を鵜呑みにするのではなく、再度、情報源を確認したり、公式情報を検索し直すなど、自らきちんと検証する必要があると痛感しました。

しかし、元を正せば、間違った情報やフェイクニュースをインターネットに流す人間がいることが原因です。
今回の私のように、意図せずに誤った情報をSNSに上げてしまう人もいることでしょう。
そんな間違った情報を世界中から集めるのですから、まるで伝言ゲームのように、ChatGPTも間違ってしまうのは当然と言えば当然ですね。

人間が間違いをおかす動物である限り、ChatGPTも間違える機械だと言えます。
嘘をつくつもりはなくても、もっともらしい嘘を平気でつく、今のところChatGPTとはそんなものだと思っていたほうが無難なようです。

もちろん生成AI は、ごく最近開発された開発途上の技術であり、これからますます進歩していくことでしょう。
そうなれば、今回のような単純なミスもなくなるだろうと期待しています。
しかしまた、性能が上がれば上がるほど、AI に対する信頼が増し、人間はAI を信じて疑わなくなるかもしれません。

将来、そんな人間がAI の情報を信じて、戦争や核攻撃などの重大な決定をするとしたら、とても恐ろしいことです。
やはり、AIも間違うという前提で、最後の決定は人間が下すという一線を絶対に越えてはなりません。

ところがすでに、人工知能(AI)を搭載し、人間の関与なしに目標を選定し、攻撃を実行することができる、いわゆる「自律型致死兵器システム」(Lethal Autonomous Weapons Systems、LAWS)が開発されています。


今はまだ、人間の監視下にあるようですが、将来、AI の能力が人間を越えると言われるシンギュラリティが現実化し、AIが人間の命令を無視するようになったとしたら、その時、世界はいったいどうなってしまうのでしょうか。
映画『ターミネーター』の世界が現実とならないことを祈るばかりです。

話が飛躍してしまいました。
以下、ChatGPT  の回答を参考にしながら、改めて私が選んだ1954年の10大ニュースはこれです。

1. 第五福竜丸事件(3月1日)
日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が、アメリカのビキニ環礁での水爆実験により被曝しました。 

2. 映画『ゴジラ』の公開(11月3日)
日本初の怪獣映画『ゴジラ』が公開され、大きな話題となりました。

3. 洞爺丸事故(9月26日)
青函連絡船「洞爺丸」が台風15号の影響で沈没し、1,000人以上が犠牲となりました。 

4. 台風15号の被害(9月26日)
洞爺丸事故を引き起こした台風15号は、全国的に大きな被害をもたらしました。

5. 自衛隊の発足(7月1日)
警察予備隊が改組され、陸上・海上・航空の各自衛隊が正式に発足しました。

6. 防衛庁の設置(7月1日)
自衛隊の発足に伴い、防衛庁が設置されました。

7. 造船疑獄事件と指揮権発動
造船業界の汚職事件で、当時の法務大臣が検察に対して指揮権を発動し、政治的な議論を引き起こしました。 

昔も今も、政治腐敗は変わりませんね。

8. 日本民主党の結成(11月24日)
自由党の一部と改進党が合流し、日本民主党が結成されました。

政党の合従連衡も、相も変わらずです。

9.神武景気の始まり
高度経済成長期の幕開けとなった、1954年に始まる好景気。1950年に勃発した朝鮮戦争の特需により、日本経済は第二次世界大戦前の水準を回復し、1956年の経済白書には「もはや戦後ではない」と記されたことで有名です。
南北分断という、今に繋がる隣国の不幸を踏み台にした日本の戦後復興には、忸怩たる思いがあります。


10. マリリン・モンローの来日

マリリン・モンローは朝鮮戦争の兵士慰問の間をぬって、広島の原爆ドームを訪れ、その悲惨さに「ため息をくり返した」と、地元紙が記録しているそうです。


以上、今回のChatGPT事件は、2024年の、私の悲しくも貴重な教訓となりました。

昔から、
「人を見たら泥棒と思え」
とは言われていますが、今は、
「AIを見たら嘘つきと思え」
でしょうか。

今年もいよいよ押し詰まってきました。
今夜は、年越しそばを食べながら、久しぶりに紅白歌合戦でも覗いてみますか。

みなさん、改めて、良いお年を!
長々と失礼しました。



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