見出し画像

ごすがたり。『アカペラ2』編

こんにちは、伍月鹿です
Cocotameさんの安岡さんと北山さんのインタビュー記事、6人目のメンバーの話良かったですね……
絶対に売れるという自信が、彼らを輝かせ続ける要因なのかもしれません

本日4日目となるゴスペーラズ30周年記念企画、名盤語りはじめます

『アカペラ2』

2002年に出た『アカペラ』から約18年後の2021年に登場したアカペラのみで構成されたアルバム『アカペラ2』
ゴスペラーズの代名詞ともいえる歌唱スタイルを、18年の間に進歩した技術も駆使して新しいスタイルも交えた、色あせることのない歌声を堪能できる一枚です

よくゴスペラーズが好きならこういうアーティストも好きでしょう? と他のアカペラグループを連想していただけることも多いのですが、実はわたし自身はアカペラというものにはあまり興味がありません
第三弾の『ひとり』で触れたように、ゴスペラーズのアカペラとしか言いようのないハーモニーや曲が好き

我ながら贅沢で大味な音楽の触れ方をしていると思います。そんなやつの書くものでよろしけレバー、本日もお付き合いくださいませ


◇初回限定盤

3枚組紙ジャケです
5人のメンバーカラーを連想させる5色のお花と、ピンクのスーツの5人のジャケットがすてき。最近はやりのアースカラーな仕上がりは上品な可愛さがありますね

ディスク2は過去のアカペラ曲総集編
ディスク3は「ゴスペラーズ27年目の真実」というDVDが収録されています

DVDでは5人のパーソナルカラー診断を見ることができます
パーソナルカラーの結果はともかく、普段の5人に近い姿を見ることができるのは、マニからしたらよだれものです

未知のことにも興味を持って、すぐに取り入れようとするリーダー発案というのがそもそも最高だし、毎年チャレンジセーターを買ってるとかいう謎情報を手に入れることができる。そういえばたまに不思議なセーター着てるイメージある
誰にでも穏やかな酒井さんと黒沢さんはどこにいってもイメージ通りだし、この二人はパーソナルカラー言われてもまあ好きな色着よ……みたいなとこありそうなの好き笑
どんなことにも安岡さんは前のめりで取り組んでくれるから観ていて楽しいし、どこかひねくれているのにしっかり楽しんでいる北山さんは人たらしの才能がある

特典のDVDでよくわからないことやってくれるの好きだから、もっとやれください。マニはキングオブゴス第二弾をずっと待っているんですよ

DVDを見たあとに改めてジャケットをみると感動します。陽ちゃんパステル似合いすぎ

◇G25~ゴスペラーズが足りない~

このアルバムを語る上で欠かせなくなってくるのが、やっぱり2020年からの5か月連続配信曲リリース
コロナ禍でのツアー中断、配信番組のスタート、そして連続配信……というマニを喜ばせる楽しい企画をいろいろ手がけてくださった中で出来上がっていったアルバムともいえるでしょう

自粛期間中に手洗いソングを多数発表してくれたゴスペラーズ
実はこの頃、わたし自身にあまり余裕がなく、音楽を聴ける精神状態では正直ありませんでした
それでも習慣で配信を買って、手洗いソングが発表されたら聞いて、とゴスペラーズには触れることができていた
いま振り返ると、そういう楽しみが少しでもあったのは大事だったなと思います

いま思うと、リモートでアカペラができていたゴスペラーズって化け物すぎますね

おうちからハーモニーの配信中、ユタカさんが飲んでるお茶(?)の解説をしていたらご本人から認知いただいたことが一生の思い出です……その説は取り上げていただきありがとうございました……


◇収録曲

1 INFINITY

配信曲
『アカペラ』といえば酒井さん作曲の『いろは』という名曲がありますが、今回もガツンとくる曲から始まるのがセルフオマージュっぽくていいですよね
アカペラグループNagie Laneの松原ヒロさんことバラッチさんのボイパが鳴りまくっている喧嘩アカペラ曲です
ライブでおなじみの『UPPER CUTS 9502』のフレーズも入ってくるのがゴスマニの実家感

こんながつがつしている曲なのに、歌詞をよく読むとすごく優しいラブソングなのが黒沢さんぽさを感じます

2 VOXers

シングル曲
天才・酒井雄二さんの名曲です!!!!!
もうこの曲に関しては語る隙がどこにもない
発売当時、インライで酒井さん本人の口から制作裏話を聞くことができましたが、もう、それが素晴らしい内容すぎましてね……それ以上にわたしが語れることはないです
コーラスの「たららら」とかも最初から全部音が指定してあって、その歌詞わりを見た安岡さんがのけぞっていたとかいうエピソードが一番好きです笑
ゴングからゴングまでがきっかり3分というのも、それが偶然そうなったというのも、素晴らしすぎませんか

歌詞に関しては酒井さんからのメンバーの悪口というのも
1stアルバムの色をあてはめただけのメンバーカラーのしっくり感も
イエローコーナーをラスボスにしたかったという話も
もうこの曲から飛び出すエピソードなにもかも良すぎな……

それでいて、こんな奇怪な曲なのに、さらりと歌えるゴスペーラズのすごさよ
ファーストテイクで披露したの大正解すぎました。この曲のプロモーションしてるタイミングで話が来たのも含めてなにもかも天才すぎる。酒井さんは本当にすごい。ゴスペラーズをやるために生まれてきた天才。サカイストでよかったです

3 Loving Out Loud

配信曲
TWICEの『KNOCK KNOCK』、ゴスでは『Sweetest Angel』を作曲したMayu Wakisakaさんの曲
SixTONESの楽曲提供でおなじみのお名前でもありますね
わたしSixTONESは推してないんですけど、曲はどれもかっこいいなと思っています
TWICEはデビュー当時からゆるファンしてます
なんとなく好きなものって理由がちゃんとあるから不思議

スタッカートが続く独特なテンポの曲は確かにちょっとK-POPアイドルっぽさがあるかもしれない
この曲、多分男性が歌うのにはけっこう高いのでしょうね。でもそのままのキーで歌っている気がします。だからちょっと珍しい声の出し方が聞けるというレアさがあります。お得

4 雨あがり

こちらもNagie Laneバラッチさんと黒沢さんのタッグ曲
この曲のサビ聞くたびあの曲に似てるな思って、一回この曲だーと納得したことあるんですけど、曲名忘れました。なんだっけな
『LAZY RAIN』で激しく降った雨があがった感

「憂鬱なタイムライン スクロールにも飽きた」
「切りすぎた前髪に もう一度恋に落ちた」
って歌詞がいいですよね。この一見なんの関係なさそうな二文が連続していることで、この曲にある主人公の姿が見えてくる

ファルセットで構成されているサビがたまらん
てっちゃんが一番上で鳴りまくっているので、その下のコーラス構成が聞こえやすいのも好きポイントです。多分それまで下にいた村上さんがギアあげてファルセット出すのも、すっとリードを取るのも好きすぎる。この曲を聴くための耳があと3つくらいほしい

5 I Want You

配信曲
アカペラクリエイターとおるすさんの作曲家デビュー曲
アオペラのアレンジでもすっかりおなじみのお名前ですね

いつまでもこういうまっすぐなラブソングを歌ってくれるゴスペラーズが好き
ユニゾンコーラスはいわゆるハモネプっぽいというか、多くの人が聞いていて心地のいいタイプのアカペラなんじゃないかと思います
「あ」で始まる歌詞が連続するのはわざとなのかな。そういうの好き

6 誰かのシャツ

配信曲
こちらもとおるすさんと村上リーダーのタッグ
この曲の歌詞すごく好き
「不真面目だった訳じゃないけど 最後の恋というのには早すぎると思っていた」ってすごく素直な気持ちでいいですよね
でも相手は結婚したかったんだろうなあ。待てなかったんだろうなあ
これもごめんなさい曲の一つかもしれません

マニの間では「てつやのシャツ」なんて呼ばれてましたね
本当、全然関係ないんですけど、わたしはSOSの『Sunny Day』の「白いTシャツが好きだと言うから 最近クローゼットは そればっかり」という歌詞が好きなのでそういう曲だと思っていたら全然違った記憶があります。本当全然関係ない話ですいません(武田と哲也が好きなんだ)

7 離れていても ~Wherever you are~

バラッチさんと黒沢さんの曲
感情を水で表現しているのが印象的な曲です
離れていても近くにいるよ、なんてこの時期に歌ってもらえたら泣いちゃうに決まってるじゃないですか

8 ハーモニオン

北山さん作詞作曲
北山さんの曲は安岡さんが歌詩をつけているイメージがあるので、一人で作られている曲は珍しい気がします
ゴスペラーズは5人とも音楽スタイルやルーツが違うというのがわかる曲ですよね
和音や響き合いといった陽ちゃんらしいフレーズも見え隠れして、彼のことを何もしらないわたしにも「らしい」と言わせたくなる曲。そこまで戦略かしら

9 OVER & OVER

村上さん作詞作曲
この曲も歌詞が好き。このアルバム通して村上さんの歌詞がツボなのかもしれない
「隣にいた君が遅れた 『先にいくよ』 それも愛だろう」って良すぎませんか。先に行ってくれるのが助かるときあるの、すごくわかる

とぅるる~るるるる、という一つのコーラスに聞こえて、前半と後半に分かれているのが好きなのわかりますか。これわたしなら歌っててわけわかんなくなりそう

10 マジックナンバー

安岡さん作詩作曲
ザ・ゴスペラーズの歌
みんな大好きユタカさんオン・ステージ
安岡さんがトークをまわすのはゴスマニにとっておなじみの光景ですが、それを連想させる曲がユタカさん本人から出てくるのマジかっこいいっす

Tik Tokライブで披露されたのマジでかっこよかった
「誰か一人が欠けたらどうする?」とかいうギリッギリのことを曲にしちゃうの好きだなあ。「とりあえず元気だそう!」と言ってくれるの嬉しすぎ。この5人は元気なうちは頑張ってくれると信じられます

この何年かでメンバーの体調不良、という報告は前よりも聞くようになって、いちいち自分が倒れるほど心配していたらキリがなくなってしまったけれど、それでも慣れることはないです

11 嘘と魔法

酒井雄二さん天才曲
この曲の意味がわかったとき、本当すごいと思いました
「嘘は魔法の 魔法は嘘の 似姿」なんて表現、どういう生活していたら出てくるんだろう

昨今、ニュースは嘘ばっかだし、真実なんて結局だれかを傷つけるためのものでしかないし、だれかが幸せになるなら嘘もいいじゃんっていう価値観は社会に定着していると思います
話を盛る、なんて表現はすでに死語なのかもしれない。むしろ盛って、飾り付けて、それがうまい方が評価される的な
それらのなーんかもやもやすることを「嘘」と「魔法」で表現するの適格すぎて、目からうろこが零れまくりました

っていうことを表現できるのに、SNSではくだらないことしか書かないと決めている姿勢も好き。酒井さんのブレなささは信頼できる

口笛は実際の口笛なのかな。黒沢さんの音に聞こえるけど、なんかの音を加工しているようにも聞こえる

12 風が聴こえる

配信曲
「ゴスペラーズにハーモニーを」と題した楽曲公募にて約700の曲の中から選ばれたシンデレラ曲ですね
シンガーソングライターの細井タカフミさん作詞作曲作品です

この曲もキーが高い。細井さんのセルフカバーとほぼ同じキーなので、おそらくメンバーが作ったら絶対に来ないキーですが、歌いこなしている五人がすごすぎる

しかも、この曲が選ばれた意味がこの完成度からもわかりますよね
キャッチーで、明るくて、でもしっかりとコーラスラインが盛り込まれていて、歌い継ぎもできて、まとまっている
ゴスに歌ってほしい、という思いが伝わってくるような曲に思います。むしろ一般公募で選ばれた曲ですと言われなければ、懇意の作曲家の曲かーといつも通り納得していた気がします

360 Reality Audio verもよいので聞いてください

細井さんとゴスペラーズの縁はすごすぎるから、ご存じないかたは調べてみるといいと思います
村・酒・北のインライにゲストで参加されたときが本当面白かった。すごいエピソードがたくさん出てきて、最後に「もっとないの?」と聞いたらまだあったの面白すぎました

13 インターバル

シンガーソングライター植松陽介さんの曲
これは歌詞を見ないで聞いてほしい

黒沢さんが「これじゃカレーは作れない」と怒っていたのが面白かった

ゴスって、数秘でいうと「7」が3人いるこだわり職人集団なんですよね。黒沢さん、酒井さん、安岡さんが多分7。
わたしが「7」なので7のめんどくささやものづくりの姿勢はなんとなく推測ができるのですが、凝り始めると細部まで気を配らないと納得できない「7」をまとめあげているリーダーって本当にすごいと思います
そんな村上さんはリーダー気質の「1」だから、ゴスペラーズって一種の奇跡なんじゃないかとたまに思います

北山さんは真面目で分析気質の「4」
7と4は相性いいイメージある。でも7と4だけでは完成しないから、そこを1がすぱっと決める、みたいな……

「分からないところは 分からない 分かれば愛せるって訳でもないし」っていうのがまさに五人の関係性を表している気がします


オリジナルアルバムという意味では、このアカペラ2がいまのところ最後に出たアルバムということになっているんですよね
ミニアルバムは出ているし、いろいろリリースはあるので、4年出ていないって感じは全然してませんでした
でも久しぶりに『Pearl』でメンバー作詞作曲の曲を聴いたら好きだなあ思ったので、18枚目のアルバムには期待が膨らむ一方です

明日が最終日です。最後までよろしくお願いします

いいなと思ったら応援しよう!

伍月鹿
応援お願いします🦌