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ごすがたり。『What The World Needs Now』編

こんにちは、伍月鹿です
東京甘のMV見ました
30年以上の友達にガチファンみたいな演技できる堺雅人さんはすごい役者さんだと思いました
村上さんの名演技がいつでも見れるの嬉しい笑
さて、5日間行ってまいりました、ゴスペラーズ30周年記念企画、名盤語りも本日最終日です

『What The World Needs Now』

2018年リリースのピンクなジャケットが目印の一枚です
略称は「わんにー」または「W2N2

このアルバムを最後に持ってきたのは、わたしがこの一枚、これまでのアルバムで一番ヘビロテしているからです
アルバム一枚としての完成度がレベチ。普段はウォークマンに曲をつっこんでランダムで聞くのが習慣ですが、このアルバムだけは何度もプレイヤーでアルバム通して聞いているくらい大好きです
ゴスペラーズとしても革新的なことに挑戦し、これまでの雰囲気とはまた違った印象を与えてくれる一枚ですね

◇初回特典DVD

DVDの冒頭は『ヒカリ』のrec making ver
曲を作る様子を断片的に見ることができます
ゴスペラーズのレコーディング風景はこれまでも何度も見てきましたが、何度見ても飽きることがない。なんなら全曲分見たい

ゴスは誰がどこを歌うか、リードを取るか、まずは全員が一回歌ってみて決めると言われていますが、そうやって毎回時間をかけて作っている情報と楽曲の数が釣り合ってなさすぎる。いつもどうやって作っているのか不思議です

続いてリードトラックである『In This Room』のダンスレクチャーが入っています
ゴスマニにとっては有難いコンテンツですが、よく考えたらなんでゴスペラーズのファンにダンスレクチャー? という感じかもしれません。ゴスペラーズが踊るということは、ゴスマニも踊るんですよ
(メタ的なことをいうとtiktokとかでバズりたいのかな……とは思いました。若者の間で話題になることは大事)

最後に『まっすぐな橋』のmovie edit verが収録されています
ヒカリのレコーディングの際に5人が衣装を着ている日がある意味がここでわかります
スタジオでマイクを囲って歌う姿が様になるのもゴスペラーズ

レコーディングの話に戻ると、ゴスはレコーディングの時点では他の音を聞きながらバラバラにコーラスをつけるので、その上でさらに合わせる練習をしてからテレビやライブで披露しているそうです
レコーディングでは7個くらいあった音を5人(リードを覗いて4人、またはベースも覗いて3人)で再現するというまた違う作業をしているらしい
それで「口からCD音源」と表現されているのって本当どういう仕組みなんでしょう

ゴスペラーズの関係者の皆様、ゴスマニはこういうマニアックなところが知りたいんですよーーー

と届かない声を叫んだところでCDに話を移しましょう

◇ジャケット

紙ジャケってなんだかわくわくしますよね
もうまず、ビジュアル大爆発じゃないですか?????
それぞれがテイストの違うスーツ姿で、皆大好きな椅子を使ったクラシカルなジャケ写が最高すぎる
安岡さんにワイドパンツ履かせた人天才
スタイルのいい村上さんに明るい色、背の高い酒井さんにきっちりとした装いをさせ、北山さんで崩す、というバランスも最高。黒沢さんも普段からのオーソドックススタイルがハマりまくってます
ツアーを通してテーマカラーだったこのピンクも最高。普段別にピンクやかわいいものが好きじゃなくても、かわいいピンクってなんかテンションあがりませんか
このときに採用されていた手書き風の筆記体で書かれたアーティスト表記もおしゃれで好きです

◇収録曲

1 W2N2

こういうアルバムならではのわくわくする導入大好き
ゴスペラーズが打ち出した「世界にはハーモニーが足りない」広告のフレーズが語られます
新聞、ちょうど関東旅行中だったので、コンビニで買えました。こういう運命がちょいちょいある

2 In This Room

シングル曲
出たときは「しないと出られない部屋かな」とか言っててすいませんでした。あながち間違ってなry
ゴスマニこういうの好きやろ曲の一つですね。エロいゴスはみんな好きなんだから

わたしはソウルサミット東京でいち早く、しかもSOSのコーイチローさんが率いるバンドverで、SOSのファンクラブ席から聞くという印象深い思い出があります。振りをしていたら「すごいですねえ」と周りの方に言われました笑
わたしはSOSのオタクでもあるので、コーイチローさんがゴスの曲を演奏してくれるのに異様に興奮します

上記とは別のときですが、最前席だった日、ゴスMC中にSOSの話をしてくれたのでコーイチローに手を振ったら気づいてもらえました
瞬間、ゴス全員に「あの子ゴスマニじゃなかったの!?」という顔で見られたはわたしだ(自慢です)(両方のガチファンです)


3  Right by you

この曲好きなんですよーーーーー
サビの酒井さんが好きすぎるんですよーーーーー
「私と仕事、どっちが大事なの?」ってことですよね。「この星空より君の方がきれいだよ」ってことですよね
でも、どんなに言葉を尽くしても「あ、そう」とあしらわれちゃってるんだよ。で、また不安になるようなことを聞いてこられちゃうんだよ
男性脳と女性脳は作りが違うから、そういう無駄な比較ひとつでも捉え方が違うんですよね。こういうすれ違いが一番楽しいまであるけど、わりと深刻そうなメロディなのが好き
ゴスペラーズを聴いていていいところは、五人がかりで口説かれるところです
縋りつかれ、言葉を尽くして愛を囁かれるのが一番贅沢。最高
イントロとサビの温度差もいいですよね
こういうイントロの曲なのにサビが熱いのに毎回やられます

4  Sweetest Angel

この曲も大好きなんですよーーーーーー
『Right by you』でいちゃいちゃしていた二人が別れたあとの曲というイメージ
未練がましく過去を振り返っているのがまたかわいい。男の恋は名前をつけて保存というのがよく出ている
この2曲、完全に男性目線の曲だからいいのかもしれません。そういう曲を男性が、しかも極上のハーモニーで歌ってくれるんですよ。超贅沢。超好き
字ハモが始終気持ちがいい
リードじゃなくてコーラスに集中して聞いちゃうのあるあるだと思います

5  Ashes

酒井雄二さん作詞作曲の天才曲
実はこの曲、珍しくあんまりピンと来ていなかったんですよね。前の2曲が好きすぎました
でも、ある日歌詞の意味に急に気づいて、こういう曲だったんだ、と気づいた瞬間、ぶわーっと曲のイメージが入ってきて、しゅ、しゅきぃ……となりました。やはり酒井雄二さんは天才

胸焦がす→火→灰までたどり着く酒井さんの発想力が天才すぎる

そもそも、曲名を意識してはじめて始まる曲なんですよね
「燃える尽きる」「熱い灰」「魂の火」というワードが点在させるのに、タイトルを敢えて歌詞には登場しない英語表記の「Ashes」とするセンスが素晴らしい
燃え上がっているのにどこかうまくいかなくて燃え尽きてしまった二人の気持ちが灰になって零れ落ちて……という物語が浮かびます
さみしげな世界観がメロディーとコーラスで染み渡る頃、聞いている人の胸にもなんだかじくじくとした痛みが残る。そんな一冊の本や映画を見たような満足感の残る曲
燃えたあとに残っている灰ってなんかふわふわしているじゃないですか。で、ちょっと触るとまだ芯の方は燃えていて赤くなることもあるじゃないですか。わたしはその光景がいつも浮かんでいます。崩さないようにふわふわに触るの好き。でもこの曲の中では「搔き分けたい」としているところに情熱や愛のようなものを感じます

酒井さんが作った曲は酒井さんリードが多くなりますが(酒井曲の世界観を表現するのにはそれが最適、と毎回判断している制作陣Love)、2番からメンバーそれぞれにリードチェンジするのも瞬間も好き
「情熱の炎が消えて~命なき無情の灰」の酒井さんの歌い方がまたいいんですよね。切なげなのにセクシー。ラスサビのファルセットも最高

6  Goodbye

あまあまな曲が続いて、ここで一気に明るくなるの良すぎる
この曲、ブライアンとj.Queの提供曲なのに、すごくJPOPぽいのが不思議です
JPOPぽいのにJPOPにはあるようでないシンプルさも好き
こういう明るいのにメロウな曲調、一生聞いていたくなります。ゴスだから歌える音数が少ない曲感
春夏秋冬を北山さんと酒井さんに歌わせたの天才。スーパーUZYタイム。詩的な歌詩が実は一番似合うというか、朗読っぽいのが一番うまいのは酒井さんなのですよね

7  for U

明るい。かわいい。大好き
ライブでは「とにかく明るい後半戦」とされてわくわく系の曲が披露されたのも大好き。とにかく明るいの嬉しい。元気になります
「互いの唇で甘い甘い」の甘さ最高。リーダーの高音嫌いな人いない
ユニゾンのように複数の声が重なるのはゴスペル、声楽コーラスっぽさもあって楽しげなのも好き

こういう曲メインのリード+他4人コーラスの図式で展開するとき、誰がリードになってもコーラスの厚みが変わらないのがゴスペラーズの好きなところです。それが一曲の中で何通りも聞けるのが最高
後半で、メインがてっちゃん→陽ちゃん→黒ぽんになるとこ、2ndが黒ぽん→酒井さん→酒井さんに入れ替わるのすごい好き
メインを張るイメージが強い黒沢さんが緻密なコーラスを担当しているのを発見した瞬間すごい嬉しくなります。あんまり意識できてないけど、黒ぽんってだいたい3ndなのかな? 実は難しいところ歌っている説。だからマルチサウンドを出して売ってくれとずっと言っているんですよ。そういうのが聞きたいんですよ

違う話ですけど、黒沢さんのようなゴリッゴリのシンガーが、「ゴスペラーズのメンバー」というのを噛みしめたくなるときってありますよね
彼の歌声なら学生時代からでもシンガーとしてやっていけそうなポテンシャルあるのに、メンバーと声をそろえるアカペラを選んだのが素晴らしい。そうさせた村上てつやという人間やストリートコーナーシンフォニーという場所にも感謝です。そもそもゴスって5人とも表面を浅く見ているだけだと全員歌手やってそうな性格に見えない気がします。なのに30年もゴスペラーズをやってるから、どんどん深みに落ちていくんです

8  Hiding Place

この前の『ソウルネ』のFURIN曲『Hide and Seek』からのこの曲が逃げ場所を見つけた曲なんじゃないかと誰かが言っていたのが印象に残っています(曲の解釈はなんぼあってもいい)
明るいのにどこか人目を忍ぶようなわくわく感があるのが好き
FURINっていうより、禁断の恋的な楽しさがある。歳の差とか、同性同士とか、ダメってわかっているのに何もかもしっくりきちゃった二人の曲というイメージ

「ここへおいで」のリードの上をいくファルセットが癖になります
ユタカさんメインの曲は普段の王道構成じゃなくなるから聞きごたえがあります。この曲は一番上がファルセットのコーラスで2番目がリードだから余計に面白い。3番目もけっこう高い
ライブで聞いたとき、ここ、この組み合わせだったんだ!? とびっくりしっぱなしだった気がします。びっくりしたことだけ覚えていて、見終わると毎回記憶を失うんですけどね
全体で聞いて、メインを聞いて、コーラスを聞いて、推しを探して、といろんな聞き方ができるからゴスの曲は飽きない。こういう複雑な曲は本当ありがとうございます、ご馳走様です。もっとあっていいのよ

9  NOTHING

ここで急にセクシーさが増すのよすぎな????
わんにーは曲順も最高すぎるんですよ。アルバムの曲順は黒沢さんが決めていると聞いたことがありますが、いまもそうなのでしょうか。天才
恋愛の楽しいところと、セクシーなところと、両方を一枚のアルバムの中で見せてくるのが最高。この調子で永遠にラブソングを歌っててほしい

このアルバムが出る前に村上さんはSOSのTAKEさんとのユニット「武田と哲也」の活動をしていましたね。あの二人、互いから影響受けまくってて大好きなんですよ
ソウルネのアルバムとツアーを観て大興奮していたTAKEさんがゴリゴリなソウルフルな曲を作るようになったのがタケテツの時期で、村上さんはそのTAKEさんに感化されたように、より濃い挑戦的な曲をゴスで出すようになってきたという勝手な印象を抱いています。この相乗効果有難すぎますね。この時期、両方のファンやっていたわたしはずっと好みの楽曲しか出なくて最高でした

酒井さんの低音に村上さんのファルセットが重なるところたまらん
酒井さんの声ってエロいのにいやらしくないから、それが逆に曲のセクシーさを押し上げますよね。たまらん。本当たまらん

10  DON'T LEAVE ME NOW

王道ソウルの「ごめんなさい」曲です!!!(第一弾参照)
ゴスペラーズに敢えていまになってこういう曲を歌わせるブライアン&j.Que最高!!

作り手が同じの曲ってぼんやり聞いていてもわかるものですよね。ソウセレに入っていてもおかしくない曲の空気がある
もうこんなん好きに決まってる。年長二人のWリードにしたのも大正解
跪いて懇願してくるラブソングにメロメロにならない女はいないじゃないですか

しかも、謝りつつちょっと自分に酔ってそうなのがいいですよね。「生まれ変わると誓う」って絶対口だけじゃん(笑)感がいい
聞く人が聞けば情熱的な曲にも聞こえるのでしょうが、わたしはこの口先だけでロマンチックに壮大に歌っている、というところにきゅんとしてしまう。ちょっとひねくれているのかもしれません

11 ヒカリ

アルバムを締めくくるのはそんなブライアンとj.Queが作ったシングル曲
ヒカリはスルメ曲と以前の記事で書きましたね
ここまでいろんな曲があったのに、どこか統一感があるのは二人のプロデューサーの力や色でもあるのでしょう
日本と違ってアメリカだとアルバム一枚単位で聞かせる作り方が主流のイメージがあるので、そういう作り方がされているのは意図的なものだと思います。だからこその完成度。正直このアルバム、もっとどっかんどっかん売れてよかったよ……

デモ音源のタイトルが「engage for us」だったとか
MVのダンスがエンゲージリングを渡していると最初に気づいたマニさんは本当すごい
ゴスは曲の意味をいちいち事細かに語るアーティストではないけど、そうやってヒントを残して明確なイメージを伝えてくれるというところはあるの好き。『Pearl』もマニが徐々に「銀婚式って、コト…!?」と気づいていくのロマンチックで良かった。これだからゴスマニはやめられないのですよ

12  epilogue

「世界にはハーモニーが足りない」ではじまり「世界にはハーモニーが足りない」終わる
このおしゃれさとリピート性もヘビロテさせる要因です


5日間連続で更新させていただいた「ごすがたり。
見事に好き勝手なことしか書けませんでしたが、自分が長く好きでいるのにも理由があるのだと再認識する機会になりました
来年のツアーも楽しみですし、今度もマニをめいっぱい喜ばせてくれるゴスペラーズの魅力を少しでも誰かと共有できる記事になっていればと思います

あらためて30年歌い続けてくれてありがとう!!!!! これからも大好きです!
武道館行かれるマニさんは楽しんでくださいませ〜

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伍月鹿
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