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eikou2014
小林一茶とわたし
こちらは職場のお知らせに挟んだ文章です。
紙面の都合で、少しカットされた部分があったので、改めてここで紹介します。
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皆さんは「小林一茶」という人物をご存じですか。
私の生まれ故郷は、長野県上水内郡信濃町です。8歳までそこで育ちました。当時の記憶はそれほど多くはありませんが、祖父母が亡くなるまではお盆やお正月に信濃町を訪れていました。この8月にも家族でお墓参りに行ってきたところです。
この信濃町出身の俳人が小林一茶(1763年生~1828年没)なのです。一茶の俳句は、小学校の教科書にも取り上げられているそうで、わかりやすく、だれでも親しみが持てるものだと考えられてきました。たとえば、「われときて あそべや親のない雀」や「痩せ蛙 負けるな 一茶これにあり」などは、小さきものへの慈しみが感じられる作品です。
もっとも近年、小林一茶の評価は少し変わってきているようです。現代の俳人長谷川櫂さんは、「新しい一茶」(『日本文学全集第12巻』河出書房新社)で、小林一茶の作品が、現代の俳句の基礎となった正岡子規のそれに先んじると評しています。つまり、一茶の俳句は、江戸時代以前の文学よりも、現代の文学に近いというのです。そう考えてみると、私のような門外漢でも小林一茶の俳句を楽しめる理由がわかります。
皆さんもぜひ小難しくない、ほっこりする一茶の俳句に触れてみてはいかがでしょうか。そして、もっと一茶を知りたい方はぜひとも信濃町をたずねてください。
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