私のスキな時間
お一人さまタイムに感謝
仕事終わり、疲れがどっと押し寄せてきた今夜。グルグル回る頭とザワザワとした心を鎮めるべく、渋谷で途中下車し金王八幡宮へ。街の雑踏を抜けた裏路地で、ふと見上げた夜空に大きく輝く月。
「そういえば皆既月食の満月だなぁ…」と思っていながら、昨夜は天体ショーを見る事はできなかった。
大きく息を吸い込み鳥居をくぐり、龍の口から注がれる手水で手を洗う。境内から再び見上げたその空に月はなく、周りを木に囲まれ、ぽっかりと夜空が切り取られたようだ。
薄明かりに照らされる御社殿の前に立ち、手を合わせる。一つ一つの動作をゆっくり丁寧に、自分の心と向き合いながら。
「どうぞお導きください。」
自分が本当にやりたいことは何か?
自分が与えれた人生の使命は何か?
明確な答えはないままに、静寂の中で自分との対峙をしていくと、心が鎮まっていく。
軽くなった心と頭で、駅へと向かう帰り道。ふと惹かれる明かりに足を止めた。
「ちょっと寄り道しようかな。」
初めてのお店でお一人さまタイム。
好きなお酒とおすすめのおつまみを何品か。好きな本を読みながら、じっくりと好きな雰囲気を味わう。
居心地が良く、ふらっと寄ってから2時間ほど経ったことに気付く。
「ステキな時間をお過ごしですね。」
帰り際の店員さんの言葉に、こちらこそステキな時間をありがとうございますと、心の中で、感謝を述べつつ店を後にした。
好きなものに囲まれた好きな時間を過ごし、満たされた心と体に「しあわせ」である。
こんな時間を持つことができるのは、家族や仲間であったり、お店の人であったり…
私を支えてくれる全ての人や状況に感謝するばかりである。
好きなことに囲まれて幸せを感じることで、子どもに囲まれて仕事ができることの喜びを思い出す。
業務に追われ、好きな仕事の楽しさをどこかに置いてきてしまったのか…
時に好きなことで自分を包み込むことで、「しあわせ」を感じ、目をキラキラさせている人でありたいと思う。