非認知能力って?
今回はこの本を読んで感じたことをメインに書かせていただきます。
「非」がつくので,「~ではない。」という意味になりますから,認知できない能力ということはイメージできるのではないでしょうか?
認知できない?だとちょっとわかりずらいので,わかりやすい認知能力からイメージしていきます。
認知能力はいわゆる「学力」や「知能」のような数値で測定しやすい,見てぱっとわかるような能力を言います。テストの点数やIQみたいなやつですね。
その逆の能力と考えると「数値で測定しにくい」能力です。※数値化できないわけではないんですが,客観的に計測しにくいやつなんですね。そこら辺の細かい数値のとらえ方は書籍をぜひ。
例えば,「忍耐力がある。」「好奇心旺盛だ。」「切り替えが早くポジティブだ。」みたいな,数値化しにくいけど,確かにそういう力ってあるよな~ってやつですね。
客観的に数値化したり,絶対的に定めることはできないけど,でも確かにあり,それは生きていくうえで大事そうな力たちなんですね。
しかもそれは「能力」であって,「スキル」でも「特性」でもないので,わかりやすい指導論があるかというとそうではないけど,何らしかの働きがけによって向上していく可能性を秘めているんです。
そんなわかりづらいけど,指導可能な能力が実は,文部科学省が示す学力の3つの要素「知識・技能」「思考・判断・表現」「態度」の中にも隠れているんですね。
本来,学力は認知能力として数値化しやすく客観的に見てもわかりやすい能力であるはずなのに,その中にも非認知能力が潜んでいるんです。
イメージしやすい例だと「主体的に学習に取り組む態度」を”粘り強さ”と”自己調整”の側面から見るとわかりやすいかもしれません。
試行錯誤を繰り返すことや,課題に取り組んでいく姿,自分を変容させるように考え,行動にする力は,認知能力より非認知能力の視点から考えたほうがわかりやすかったりします。
それなのに…
議論するときは,割と認知能力の側面からの話が多くなったり,認知能力と非認知能力の内容がごっちゃになったりしてしまって,話し合いが平行線をたどってしまうことが起きちゃうんですよね…
そんな厄介に思える「非認知能力」ですが,これが見えてきて,共通理解になってくると,研究などの議論の強力な土台になるだけなるだけでなく,誰かの実践をまねしたいなと思ったときや,普段の生徒指導をどうしようか迷った時の「よりどころ」になってくれるんですよ。
じゃあ具体的には…を書き始めると,長くなっちゃうので,次回に回したいと思います。
本日もお読みいただきありがとうございました。
誰かの「よりどころ」になりますように。