エル・カンターレに出会って


『復活の法』   大川隆法著


第3章 天国へ還る方法

菩薩の境地の上には如来の境地があります。
如来の条件は、まず、「高さ」ということです。
認識力の高さ、悟りそのものの高さ、「同時代の人たちが見えないところまで見渡せる」という高さです。
次に、「深さ」というものがあります。
深さとは、「実践行為を通じて、どれだけ多くの人を感化し、どれだけ多くの人に影響を与えたか」という感化力、影響力のことです。
もう一つ、「広さ」というものがあります。
八次元世界は、仏の根本法が、いろいろなかたちで説かれる世界であり、仏の心が、ある程度、分かってくる世界です。そういう意味で、如来界は法の世界であり、いろいろな教えが埋蔵されている世界なのです。
広さとは、「多様な教えを、どこまで吸収し理解しうるか。また、それを、どこまで説きうるか」という、多様性の認識のことです。この広さが如来の条件の一つなのです。
魂の「高さ」「深さ」「広さ」の三つの総合点が、実は、如来としての格を分けるものになります。
九次元の修行として最後に何が残っているかというと、それは指導力なのです。
八次元上段階と九次元の霊人たちの違いは、指導力に差があると考えるべきです。
あるいは「魂としての力に差がある」と考えてもよいし、「役割としての違いがある」と考えてもよいかもしれません。
最後の段階である、指導力の修行をする前段階として、「悟りの高さ、感化力や影響力の深さ、悟りの幅の広さ」を求める修行が当然ありますし、その前には「自分を空しゅうして、大いなるもののために奉仕する」という実践が必ずあります。さらに、その前には、「真理そのものを学ぶ」という真理学習の体験があるはずですし、その真理学習の前には、「人間として、悪い生き方をせず、善人としての生き方をする」という修行目標があるはずです。
地獄界の修行目標は、「少なくとも周りに害を与えない」という生き方、「マイナスよりはプラスを生み出す」という生き方ができることが必要です。
「あなたがいなければよかった」「あなたのせいで損害を受けた」と言われるようでは、地獄で修行することになります。
「あなたがいてくれてよかった」と言われる段階にまで、何とかして行かなければなりません。しかし、現実に地獄にいる人には、そのことについての認識が足りないのです。
本章では多次元構造の秘密について述べました。内容としては心の教えと次元構造を説いたことになります。

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