エル・カンターレに出会って
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『復活の法』 大川隆法著
第2章 老いと病、健康について
体力は、一人ひとり、まったくばらばらです。そのため、「何が自分に合っているか」ということを、他の人のものを参考にしながら研究し、自分に合った健康法を編み出していくことが大事です。
年を取っても長く健康に働いている人を見て、食べ物や運動、生活のパターンなど、その人のよいところをよく研究し、「この人のようになりたい」と思う人のまねをしていくとよいと思います。
基本的な教科書のようなものがあるわけではないので、「自分の環境のなかで、自分に許される範囲で、できることは何か」ということを考えてみてください。
通勤をしなくなると、一年で足などが弱ります。
若い頃、体重の多いほうが、エネルギーが出て法話の際に力が出るので、ステーキなどの肉類をよく食べていましたが、その結果、十二キロも太り、「これはさすがにまずいのではないか」と思いはじめたのです。
ある日、お腹が痛いと思ったら、結石ができていたのです。(霊障かとも思ったとも書いてありました。確実に何が悪いかは、この時点では、わからない場合があると思います。つまり、先生の死も本当のところはわからなく、いろいろな原因の可能性があると思います)そのことを知って、私は、「これは肥満が原因かもしれない。心して治さないと駄目だ。家族や組織を持つ者の責任として、しっかりと健康管理をしなくてはいけない」と思いました。
そこで、まず、近くの公園などを、二、三キロメートル歩くことから始めました。そうすると四、五キロ、体重が減ったのです。
また、ダンベルを使った運動も始めました。ダンベルには、人の体力に合わせて一キロ、二キロ、三キロ、四キロ、五キロなど、さまざまな重さのものがあって、いろいろな筋肉運動ができます。
もう一段、体を鍛えるために、九三年ごろからテニスを始めました。
テニスを始めてからは、大きな会場での説法が以前より楽になりました。
九六年には幸福の科学の総本山ができ、翌年、その運営が重くなったため、私は心労で体力が少し低下しました。(やはり、会を広げると、先生の負担がかかってくると書かれており、任せてても仕事をしないで自己主張ばかりする、生き霊を飛ばす弟子のため、晩年まで無理をされていたのが、垣間見えます)
テニスの後、足腰が痛むことも多くなったので、他の運動に重点を移し、水泳や水中ウォーキングを中心にして、ダンベルやルームランナーを使った運動もしています。
真向法という、ヨーガもどきの体操を少しやったこともあります。これは、四種類しかない簡単な体操です。
みなさんも、自分なりに、いろいろなものを組み入れて、毎日、何かの運動を少しずつすることが大切です。
運動することができなければ、「とにかく歩く」ということもよいでしょう。
したがって、中年期以降は、万歩計が必需品です。その歩数が少ないと、病気になる可能性は高くなります。
もちろん、疲れたときには保養も大事なのですが、その前に、あまり疲れないように基礎体力を上げておくことは、とても大事です。
回復が早くなります。特に、頭脳労働をしている人は、意図して体を鍛えないと、体は弱ります。
「長く知的活動をしたい」と思うのであれば、体をこまめに鍛えなくてはなりません。
本が読めないほど目が悪くなる原因の多くは精神的なショックです。難聴も同じです。中年期に、仕事上の失敗や家族の問題などで何か精神的なショックを受けると、そのあとに、目が悪くなったり、耳がよく聞こえなくなったりします。それを乗り越えて、「目が見える必要があるのだ」「耳が聞こえる必要があるのだ」と長く思っていると、しだいに視力や聴力が戻ってきます。体には復元力も必ずついているのです。(実体験だとすると、かなりストレスがあり、負担があったことがわかります。この頃から、無理をされていたのだろうと推測できます)
ただ、中年期以降は、やはりどうしても目が悪くなっていく面もあります。そこで本はできるだけ、装丁のよい本、文字組みのゆったりとした本を集めておいたほうががよいでしょう。そのほうが繰り返し読めるので四十歳、五十歳以降は楽になると思います。
知的生活を長く続けるための努力は、しておいたほうがよいと思います。運動も必要ですし、勉強する習慣もつくっておくべきです。
「ぼけ封じによく効く」と言われているものに、「最低、週に一冊は本を読む」ということのほかに、「語学を勉強する」ということがあります。これは医者が言っているので、実際に効果があるのだと思います。
例えば、ラジオ講座を聴いてもよいし、テレビで語学の番組を観てもよいし、参考書を使ってもよいし、原書を買ってきて読んでもよいし、やり方は、いろいろあると思いますが、もう一回、語学を勉強していると、頭のなかが若返り、シャープになるのです。
「語学の勉強が大変だ」と思う人は、短歌や俳句、漢詩などの勉強でもよいでしょう。漢詩の古典には、『唐詩選』など、いろいろなものがあります。
脳の衰えを感じはじめたならば、どこかでリハビリを開始して、新しい訓練を何かしたほうがよいのです。
脳の衰えを防ぐには、「読み書きそろばんが、そのままよい」とも言われているので、プライドを捨て、計算練習や漢字の練習、音読などをしてもよいでしょう。
家族は、朝食の前に、体操、百ます計算、学校の指定図書の音読をしています。
私は、体操、英文法、英語の本を読んでいます。
老後の〝軟着陸〟に向けて、栄養面も含め、肉体と精神の両面で、賢く生きることが大事なのです。