エル・カンターレに出会って

『「成功のヒント」講義』


3 潜在意識は、よく肥えた畑のようなものである。よく自己暗示を、繰り返し与え、教え込め。

潜在意識というのは、「よく超えた畑」つまり、肥料が行き届いた、栄養の十分な畑のようなものだ。だから、よき自己暗示を繰り返し与えて、教え込め、ということです。
心理学の発達により、いろいろな研究をした結果、「人間の考えに表面意識が占める割合というのは、実は、十パーセントぐらいしかなく、本当は、その下に、起きて歩いている本人が自覚していない潜在意識というものが、九十パーセントぐらいあるのではないか」と言われています。
宗教の立場から見た「潜在意識」というのは何かと言うと、基本的には、本人の「魂のきょうだい」の部分である、「守護霊」の部分が、潜在意識として働いているわけです。
それ以外に、本人に働きかけている、いろいろな「霊的意識」や「念」なども、いわゆる潜在意識層のなかには入るわけです。
そのため、守護霊だけなら良いのですが、本人に十年も二十年もずっと憑いているような「憑依霊」がいたら、当然、これも、心理学で言う潜在意識のなかに入ってきます。
本人の精進が良くて、守護霊以外に、指導霊や守護神のような、もっと格の高い職業指導の人がついているような場合もあります。そこまで潜在意識に入っていたら、大きな仕事ができるでしょう。それ以外に、潜在意識層と思われるものとしては、いろいろな人間関係で、非常に固定した人の想念を常に受けていたら、やはり、それも「自分の一部」のようなところがあります。夫婦や家族、会社の上司という関係があります。
潜在意識といわれているものには、本人自身の潜在意識と思われる守護霊のみならず、他の霊界にいる存在、本人と非常に密接な関係にある霊界にいる存在の影響もあれば、実は、生きている人が繰り返し発している念波が影響している場合もあります。あるいは、そういった人の守護霊が影響している場合もありましょう。
そのようななかにおいて、潜在意識の使い方をいち早く身につけ、マスターし切った人というのは、〝新しい武器〟を手に入れたのと同じでしょう。
通常の表面意識というのは、手にしている刀が届く範囲の動きしかできません。「その範囲にある相手は倒したり斬り倒したりできるが、それ以上はできない。自分の能力としては、ここまでだ」と思っているわけです。
しかし潜在意識に目覚めた場合、キリキリと弓を引き絞り、じっと的を狙って矢を放てば、その矢はビューンと飛んでいって、バシッと的に当たります。
そういう意味で、潜在意識というのは、ちょうど弓矢のようなものであり、一種の「飛び道具」です。そのため、それを使うには、精神を集中して弓を引き絞り、まっすぐにバシッと的に当てるような力が要ります。これが潜在意識です。これを上手に組織立って使えるようになれば、大したものです。
なお、潜在意識というものは、公案にあるように、「よく肥えた畑」のようなもので、すぐに実を結ぶものではありません。「種をまいて、しばらく、じっと水をやっていると、日が当たったりしているうちに、芽が出、茎が伸びてきて、いつの間にか大きくなっている」ある程度、長期間にわたって、影響があり、成功が出てくるようなものが潜在意識なのです。
したがって、まずは、潜在意識に種をまかなければいけません。「自分としては、このようになってほしいのだ」と思うことを、種としてまいておくと、いつの間にかそれが成長してくるのです。これが、潜在意識の特徴です。
夜寝る前に、「守護・指導霊への祈り」等をして、「守護霊様、今日も一日、ご指導ありがとうございました」と述べた上で、「私としては、ぜひとも今年中に、こういうことをしたいと思っているので、よろしくお願いします」と、いつも毎日毎日、お祈りしていると、向こうも聞いています。
そうなると、守護霊も、「分かった。では、働くぞ」ということで、その願いを実現するために、一生懸命、関係各位のとこへ飛んでいったり、本人が寝ている間にインスピレーションを降ろしたり、あるいは、常日ごろ、何かをしている間に、ヒュッヒュッとインスピレーションのように思いつかせたり、いろいろなことをして導いてくれます。(実は、多分この研修を若い頃に受けて、心を仏様の方向に向けて、仰られているとおりに、
守護霊様、指導霊様にお願いしていたら、本当に寝ている感じで8000万円の家が買えました。おかげさまで、私は、今困らない生活をしています。)
とにかく潜在意識を使うときには、「これが大事なのだ」「自分はこういうことを求めているのだ」ということを繰り返し繰り返し言わなければなりません。
潜在意識の使い方としては、「繰り返し自分の求めているものを植え込む」のが非常に大事なこととだと言えます。そのようにしていると、心の傾向性が一定になってきます。毎日植物に水をやり、光を与えるようなもので、繰り返し繰り返し言ったり思ったりしているうちに、心の方向性が固まってくるのです。
そうすると、表面意識のほうも次第にそれに合ってきます。そして、潜在意識の上に乗っている表面意識のほうも影響されるわけです。「方向はこちらなんだな」ということで、その方向での判断をいろいろなところでするようになります。要するに、表面意識も次第しだいに、成功する方向に向いてくるのです。
表面意識とは、すぐに気が散ってしまいやすいので、潜在意識のほうをまず鍛えて、一定の方向に向けていくことが必要だと思います。
そのためには、「自分が求めていることは、こういうことなのだ」と、繰り返し繰り返し思い込まなければなりません。それを繰り返し言うことです。つぶやいて、ささやいて、自分自身に言えばよいわけです。要するに、そうなりたい自分をイメージし、繰り返し「種まき」をしていく必要があるわけです。



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