あの系統のネタに感じる事
ある時、後輩のマジシャンが言いました。
「あのサイコロの目を当てるヤツあるじゃないですか。あれめっちゃウケますね!これでイイんやって思いました。アセンブリーとかメッチャ練習したのに、何やったんやろって感じです」
この話を聞いて、皆さんはどう感じましたか?
色んな考え方があると思います。
そうなんや!って思った人。
何か残念って思った人。
僕は後者の方です。
残念ってのもありますが、何かさみしい気持ちにもなりました。
ああいった系統の物って、手品的な面白さを感じないんですよね。私的な意見ですが。
スゴイ現象をこんなアナログな方法で出来るんだっていう、そういった所に手品的な面白さを感じたりします。
現象とトリックの根幹の落差が良い塩梅な物に面白さを感じます。
ああいった系統の物って、機械的な技術の凄さはあっても、それ以上に行かないんですよね。
それを使って上手くやってても、根幹がそれなので、手品的な面白さをあまり感じないんですよね。
…と、個人的な意見を書きましたが、ただ、それがウケるって事は事実なので、全く見ない訳にも行かないと思っているのが現状です。
まぁ、日本人はああいった現象が好きなのかも知れませんね。
テレビでも良くやってるのを見かけたので、「あのテレビでやってたヤツだ!」ってのもあるかも知れません。
そう言えば、あるショップで聞いたのですが、あのサイコロのネタを、マジックをほとんど知らないお客さんが買って帰ったそうです。
どうなったと思いますか?
そのお客さんは、地元で超能力者の様な扱いをされてるそうです。
これは良いのか悪いのか…。
それを聞いて僕は、『マジックをほとんど知らない人が超能力者扱いされるネタなのか…』と思ったのと同時に、それだけ力のあるネタなのだと思いました。
ここまで読んでどう感じましたか?
◯それだけ力のあるネタなら、プロは使うべき。
◯マジックを知らない人でも演じれる物は、プロなら使うべきでは無い。
色々考えれると思います。
その答えが、あなたのパーソナリティ。
今回の文章で、あなた自身の人間性の一部が感じ取れたのではないでしょうか。