ソルゴーで天敵を温存して害虫の増殖を防ぐ
ソルゴーでファイアーウォールというトピックスに続く第2弾となります!
ソルゴーの利点の一つは、ヒメハナカメムシ類という有力な天敵に対する影響が少ない選択的薬剤を使用することで、害虫の防除が可能となることです。これにより、ヒメハナカメムシ類による密度制御とソルゴー障壁によるミナミキイロアザミウマの侵入防止の両方の効果が得られます。結果として、ミナミキイロアザミウマの被害を最小限に抑えることができます。
また、ソルゴーやその下草は土着の天敵の温存場所として機能します。そのため、ソルゴーを利用したナスの栽培では、ヒメハナカメムシ類に対して悪影響の少ない薬剤を使用して防除を行うことで、アブラムシ類の天敵が増加し始めると、アブラムシ類の防除が不要となります。これにより、生態系のバランスを保ちながら害虫をコントロールすることができます。
さらに、ソルゴーの品種にはアブラムシに対する耐性が異なるものがあります。アブラムシの防除が主な目的である場合は、耐性のある品種を選ばない方が良いです。耐性のある品種ではアブラムシの被害を抑えることが難しくなる可能性があります。適切な品種選択と効果的な防除策の実施により、ナスの栽培におけるアブラムシの問題を解決することが求められます。
しかし、その結果としてチッソなどの肥料が効果的に働くため、アブラムシ類の発生が増加する傾向があります。これはチッソがアブラムシ類の増殖を促す要因として知られています。
アブラムシ類の発生が多くなると、ナスなどの作物に深刻な被害を与える可能性があります。そのため、ソルゴーを利用する際にはアブラムシ類の管理にも注意が必要です。適切なタイミングで防除措置を行い、アブラムシの発生を抑えることが重要です。また、チッソなどの肥料の使用量やタイミングを調整することで、アブラムシの増殖を抑制する努力も必要です。
総合的な管理策を検討し、ソルゴーを効果的に活用しながらアブラムシ類の被害を最小限に抑える取り組みを行うことが求められます。これにより、ナスの健全な成長と収穫を実現し、農作物の品質と収量を確保することができます。
農薬のドリフト防止
ドリフトのリスクを減らすためには、風向と風速に注意することが基本です。また、遮蔽物として植物や設置された防風ネットを活用したり、作物自体をシートで覆ったりすることも有効です。
植物を利用する場合は、成長が速くて安価であり、病害虫にも強く、適切な高さや密度を持っているものを選ぶことが重要です。特に、ソルゴーやその他の適切な植物は、これらの条件を満たしており、ドリフト対策に非常に有望です。
ソルゴーは迅速に成長し、密度の高い茂みを形成します。そのため、風が直接作物に当たるのを防いだり、風の勢いを和らげたりする効果があります。これにより、ドリフトによる農薬の飛散を最小限に抑えることができます。
ドリフト対策において、ソルゴーは優れた選択肢となることが期待されます。適切な栽培管理と組み合わせることで、農薬の効果的な使用と周辺環境の保護を両立させることが可能です。ソルゴーの利用は、持続可能な農業を実現するための重要な手段の一つとなります。
防風用ネットは、ドリフトを低減するために非常に効果的な資材です。風による農薬の飛散を防ぐことで、周囲の環境への影響を最小限に抑えることができます。
さらに、ソルゴーの栽培を取り入れることで、私の畑では圃場の選定を行うことで無農薬栽培を実現しています。ソルゴーの効果的な利用により、農薬の使用量を減らすことができ、環境への負荷を軽減することができます。また、ソルゴーは土壌を保護し、水や栄養の循環を促進する役割も果たします。
私の畑では、持続可能な農業を目指し、ソルゴーや防風用ネットなどの効果的な資材を活用しています。無農薬栽培を実現することで、自然環境の保護と健康な作物の栽培を両立させることができます。これからもソルゴー栽培を通じて、より持続可能な農業を実践していきたいと考えています。
それでは次回は、ソルゴーの育て方をご紹介します。
またお会いしましょう!
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