自助的に生きるということ
こうした中山間地の特徴として、そこで暮らす皆が自助的であるということが挙げられます。この自助的に生きることは私の人生において大きな励みとなりました。私は以前、上場企業でホワイトな仕事をしていたため、地に足をつけて生きているという感覚はあまりありませんでした。
しかし、農業を通じて自分の力で生きているという実感が湧きあがってくるようになったのです。もちろん、誰かの助けやご縁があってこそ生きているのですが、そのことをはっきりと理解し、感謝の気持ちが湧き上がりました。
これは農業を始めていなかったら経験できなかった感覚だと思います。
私の移住先のような中山間地における生活では、自助的な姿勢が非常に重要であり、そのような自立心が育まれます。例えば、草刈りに使う刃が鈍くなった場合、田舎の人々は自分でその刃を研ぎます。
刃物の扱いや研ぎ方を覚えることで、道具の長寿命化や効率的な作業が可能になります。このような技術や知識は、田舎での生活において非常に重要なスキルとなります。
さらに、家のどこかで補修が必要な場合でも、田舎の人々は自分で修理を行います。例えば、壊れた家具や壁の傷など、小さな修理作業でも自分で対処します。これは、都会育ちの人にはない感覚であり、自分の手で物事を修理することで、所有物への責任を感じることができます。
田舎での自助的な生活は、快感として感じられることがあります。都会では便利なサービスや専門家の存在に慣れているため、自分自身で物事を解決する経験が少ない場合があります。しかし、田舎ではリソースや専門知識が限られているため、自分で問題を解決しなければなりません。その達成感や自己成長を感じることは、非常に充実感を与えてくれるものです。
さらに、自助的な生活は田舎の人々の結束力や地域の連帯感を高める要素ともなっています。互いに助け合いながら、共同体としての絆を深めることができます。例えば、隣近所同士が協力して農作業を行ったり、修理の手伝いをしたりすることで、お互いのつながりが強化されます。
田舎での自助的な生活は、物質的な面だけでなく、精神的な面でも満足感をもたらしてくれます。自分自身で物事を解決し、自己成長を実感することで、自信や自己肯定感が高まります。また、自然との触れ合いや四季の移り変わりを感じながら、より豊かな暮らしを築いていくことができます。
田舎の人々の自助的な姿勢は、現代社会においても価値あるものとされています。独立心や問題解決能力は、個人の成長だけでなく、社会全体の発展にも寄与するからです。都会での忙しい生活に疲れた人々にとって、田舎の自助的な生活は新たな価値観や生き方の選択肢を提供してくれるかもしれません。
自助的な姿勢を持つことによって、私たちはさまざまなメリットを得ることができました。以下は、その中からいくつかをご紹介します。
まず第一に、自助的な取り組みによって私たちは自立性を高めることができました。過去には他の人や外部の要素に頼っていたこともありましたが、自ら考え行動することで、自分たちの力で課題を解決することが可能となりました。これによって、自己信頼心が高まり、より大きな自己成長を遂げることができました。
また、自助的になったことで経済的なメリットも得ることができました。過去には外部の専門家やサービスを頼ることが多かったため、その都度費用がかかっていました。しかし、自分たちで問題を解決し、作業や管理を自ら行うことで、コストの削減につながりました。これにより、経済的な負担が軽減され、事業の持続性が向上しました。
さらに、自助的な姿勢は地域社会との関係性を深めることにも繋がりました。私たちが自らの力で課題を解決し、地域の資源や人々との協力を活かすことで、地域の絆が深まりました。地域の支援や協力があることで、より多くの機会やリソースにアクセスすることができました。また、私たちの自助的な取り組みが地域の発展に寄与することもあり、地域社会からの評価と信頼を得ることができました。
自助的になったことによって得られたメリットは多岐にわたりますが、自立性の向上、経済的な負担の軽減、地域との絆の深化などが特に重要であり、私たちの事業に大きな価値をもたらしました。これからも自助的な姿勢を持ち続け、新たなメリットを追求していきたいと思います。
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