あんパンチ
鼻下が焼けるように痛い。
理由は明らかであり、レーザー脱毛の施術後だからである。
前回は、明るい顔していた受付嬢が、自分の提案した一番安いプランを見るや否や、表情が一変。地下の無機質な施術室にぶち込まれ、淡々とレーザーが照射され、痛がる余地もなかった。
翻って今日は、見るからに誠実なお兄さんが担当であった。
いや、もう、お兄ちゃまと呼ぼう。
前回と異なるところはもう一つあり、使用する機械が違うのだ。今回の方が速戦即決型で、前回が長期反芻型である。
まるでアンパンマンとバイキンマンだ。
めげずに何度もやってくるバイキンマンの如く、何度もレーザーがあたる痛みと相対して、今回はワンパンチで威力こそ絶大だがすぐに終了した。
加えて、麻酔も打たなかった。3000円使うぐらいなら、飯や本に使った方が元気いっぱいになれると思ったからだ。
しかし、これがマジで痛い。自然と涙が出ていて、鼻下もあんぱんみたいにパンパンに腫れていた。
あと4回…僕に愛と勇気を下さい。