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まずはやりたい仕事より求められている仕事を

こんにちは。
診療放射線技師のだーはらです。

今回は、診療放射線技師の仕事に関するお話です。

診療放射線技師の日常業務において多くの時間を費やすのが、"撮影"と画像処理"です。

以前は撮影したフィルムを現像して患者に渡していましたが、現在はPACSと呼ばれる医療画像用管理システムを利用して、各端末で画像を閲覧している医療機関がほとんどです。

また、X線CTやMRといった高性能装置が設置され、撮影した画像に目的に応じて処理を加えるのも診療放射線技師の大切な業務です。

この"画像処理"という業務は、各技師の考え方や好みといったものが大きく反映されます。
施設としての取り決めや、依頼医や読影医からの要望などもあります。

この画像処理に関して、"処理する診療放射線技師"と"診断する医師"との間に考え方の乖離が生まれてしまう事があります。

特に乖離が生まれやすいのは"処理時間"に対する考え方です。

当然、画像処理のステップが多いほど画像処理には時間がかかります。
時間をかけて丁寧に処理したい場面もあります。

忘れてはいけないのは、作成した画像は"閲覧されてはじめて患者さんの役に立つ"という事です。

すなわち、時間をかけてこだわって作成した画像であっても、閲覧されていなければ意味がありません。

画像が閲覧されない一番の理由は"時間"です。

画像処理が長引くほど医師や患者さんの待ち時間が増えることを忘れてはいけません。

医師の業務は診察だけではありません。
手術や術後管理、入院患者の管理や研究などといった多くの業務があります。
患者さんも、ずっと診察を待ち続けるほど時間があるとは限りませんし、待ち時間が伸びて喜ぶ患者さんはいません。

あなたが時間をかけて画像処理をやっている間に、すでに送信された画像だけで診察が終了しているというパターンもあります。

時間をかけて丁寧に作業するのは、トレーニングや十分に時間の余裕がある場合とし、まずは画像処理のスピードを高める努力をしましょう。

医師が求めているのは、"美しい画像"ではなく"早くて目的に合った画像処理"です。
雑になって誤診を招くような画像を作成してはいけませんが、画像処理が遅いとそもそも作成した画像を閲覧してもらえません。
時間に追われて少ない画像情報で診断が行われれば、それこそ誤診につながります。

どのような業務でもそうですが、"何が求められているか"をまず考えて下さい。

求められている仕事を着実にこなしていく事で、相手からの信頼を得る事ができます。
自分の理想を追い求める前に、相手の求める仕事をきっちりこなす事が肝要です。

まずは、"やりたい仕事"よりも"求められている仕事"を頑張りましょう。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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