『力の使い方』~手首を使う。とは?~
バレーボールだけでなくスポーツの指導でよく耳にするフレーズとして、
「手首を使ってボールを投げろ」や「手首のスナップでパチン!と打つ」といった表現があります。
確かに、それでもボールを投げたり打ったりすることは可能です。
しかし、大事なのは、手首だけに頼る動作では、力の伝達が非効率的であるという点です。
手首を使うという指導の表現は、力の発生源を誤解させがちです。
体全体を使った動作こそが、効率的で安全な力の伝達を生み出します。
手首だけに頼らない動作の重要性
多くの指導者が「手首を使う」と言いますが、その解釈や具体的な指導方法には違いがあります。
例えば、「手のひらを全く動かさずに固定して、スナップを効かせて縦方向に曲げる」というアドバイスをよく耳にするかと思います。
では、実際に手のひらを全く動かさないように手首を固定してみてください。
どう感じますか?
前腕から肩にかけて筋肉が硬直しないでしょうか?
筋肉が硬直すると、動作の効率が低下します。
筋肉が硬直することで起きる弊害については下記の記事をご覧ください。
※一部有料です。
無理に手首に力を入れようとせず、体全体の力を使うことが、自然で効率的な動きを生み出します。
手首は、力を生み出すのではなく、体幹からの力を末端に伝える役割を持っています。
力の流れを体幹部から理解する
力の伝達は、一般的には体幹部から肩、腕、手首、指先へと末端へ向かって流れていくといわれてます。
ですので、体幹部からのこの自然な流れを意識することで、動作は滑らかになり、余計な力を入れることなくパフォーマンスを発揮できます。
これは、腕と鞭の構造に例えることができます。
では、どのような共通点があるのか?
また、手首に意識を置くことでどのようなデメリットがあるのかをお伝えします。
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