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とらや行政書士事務所の橋岡です。1週間は早いですね。本当にあっという間に過ぎていきます。時間に追われてしまうこの現象に名前を付けたい(笑)。冗談はこのくらいにしておきましょう。さて、今回の記事は前回の続きということで永住と帰化の要件をそれぞれ比較していきたいと思います。今回は永住申請にフォーカスします。永住申請の要件ですが大きく分けて次の6つが要となりますので解説していきます。
➀素行が善良であること
具体的な例として交通違反があげられます。軽微な交通違反が多かったりすると素行不良とみなされてしまい、許可が難しくなることが多いようです。
②独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
ここについては扶養する人数等によっても変動しますが概ね年収300万円以上が求められます。しかし、この300万円以上という金額も具体的に公式発表されているわけではなく、あくまでも巷に出回っている情報にすぎません。当職は実際に入管職員に何度も確認しましたが「いやー…ちょっとそういったことは答えられないですが、審査基準を満たしてください」と回答されました(審査基準を満たせと言いながらその審査基準を教えないという不条理さ)。
③その者の永住が日本国に利益に合すると認められること
税金や健康保険料等の公的な支払いに未納があるとほぼ間違いなく不許可になります。滞納していた事実があり、申請前にまとめて払っていても「滞納」したという事実がマイナスの評価を受けてしまうので不許可になる可能性が高いです。一度でも滞納すると厳しくなります。
④現に有する在留資格を最長の期間(当面は3年でも可)をもって
在留していること
ここに関してはお手元の在留カードをご覧ください。在留期間が「3年」または「5年」となっていたらOKです。
⑤原則、引き続き10年以上在留(特例制度あり)
ここは「引き続き」ということが胆になります。通算ではないので、一度でも途切れたらOUTです。また、就労資格からの申請の場合は5年以上就労資格で在留している必要があります。また、現在の在留資格が「日本人の配偶者等」や「永住者の配偶者等」であれば一定の条件を基に継続在留要件が短縮されます。詳細はお問い合わせください(笑)。
⑥身元保証人がいること
誰でもいいわけではありません。身元保証人になってもらう人物にも要件があります。
・日本人か永住者の方であること
・定職についている方であること
・年収要件(概ね300万円と言われてはいる)をクリアしている方
・納税義務を果たしている方
以上の4つが主な要件です。以前は身元保証人にも納税証明書等の書類提出義務がありましたが、いまは身分証明書(運転免許証等)のコピーがあれば申請はできます。しかし、追完(追加書類提出)で結局は身元保証人の納税証明書等を求めらることも多いので、なんのために緩和したのかよくわからない状態になっています。また、身元保証人の責任についてはどこまで及ぶのかが不安になるので知人友人や会社の上司などにお願いしても断られることも多く、すでに永住を取得したり帰化している親族がいる方や日本人と結婚している方以外ではこの身元保証人になってくれる方を見つけられず、申請を断念する方も沢山います。
他にも細かい要件がありますが、大きく分けてこの6つが永住申請におけるハードルです。この6つを全て満たす必要があります。どれか一つでも満たしていないとそもそも審査のテーブルに載ることすらできません。永住申請と帰化申請はご本人のこれまでの在留状況が許可不許可の判定基礎になる要素が非常に大きい手続きです。いざ永住申請を試みたら、過去の税金不払いのせいで不許可に・・・過去の転職歴が多すぎで不許可に・・・ということになりますので、永住申請を目指している方は要注意です。今回はここまでとします。次回は永住申請をする上でのメリットとデメリットをご紹介!その後帰化申請のお話を展開する予定(笑)です。
ではまた!

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