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Chapter 2

10
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#感謝

消えていく記憶

消えていく記憶

"この先なんか良いことあるよ"

離婚届が受理された翌々日に、両親へ報告した。
良くも悪くも、両親は元嫁のことが大好きだった。
母はヨリを戻すことが出来ないのかと聞いてきけれど、父は僕たちの決断を尊重して何も意見をしてくることはなかった。

僕自身の未熟さと至らない部分が、彼らだけでなく元嫁の両親のメンツを潰したことは充分に理解している。それでも、父は前を向いて歩き続けようと勧めてくれた。
その優

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離婚という決定的な事実。

離婚という決定的な事実。

“今から離婚届を提出します。“

そんな LINE がポンっと飛んできたとき、返信をせずにまじまじとスマホの画面を眺めた。

妻は、決めたことは何事も行動に起こしてみるという意思の強い女性だ。
もちろん、それに関して良し悪しはあるけれど、行動が出来ること自体はとても尊敬している。後悔するくらいなら行動してみよう、それが彼女のスタンスだ。

だから、彼女が最後の最後で心変わりすることがないのは分かっ

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最後の感謝をもう一度

最後の感謝をもう一度

“私は時間が必要で、あなたは大事な人を失う経験が必要”

妻に言われたその一言は、正論で理にかなっている。
これまでの僕の行いや発言に疲弊している彼女の心は休息が必要である。
また、僕自身これまでに大事な人を失った経験がないという彼女の指摘も正しい。

と、ここまで書いてから約2週間が経過した。

自分の感情を整理をする為に書いているのにも関わらず、自分の感情がコロコロ毎日、それこそ毎時間と変わっ

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Starts with a Goodbye

“元の鞘に収まることは出来ないのかしら”

妻の荷物を実家に運んだ際、彼女のご両親と少し会話をすることが出来た。
彼等と会話をすることも、もう無いのかもしれない。
そう考えると、あの機会を設けてもらえたことにとても感謝している。
そして話をした際に、義母から言われたこの一言が何故か頭にずっと残っている。
このブログを書いている今現在もだ。

もう一度だけ、ヨリを戻せないか。
僕自身、実際に妻にも何

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