私のすも活2024
大相撲を存分に楽しませてもらった2024年が終わろうとしている。これまで信じてきた価値観を強制的に変えなければならないほどつらいことがあった分、大相撲に救われた、と言っても過言ではない。相撲がなければどうなっていたかなと思っている。今ここにいたかな、とさえ。それは12月31日の今も現在進行形だ。2024年のすも活を振り返る。
推し力士それぞれ
2024年、最も応援した幕内力士といえば、霧島関と若隆景関だ。
このお二方は以前から好きな関取だが、今年は特に応援させてもらった。霧島は残念ながら初場所で綱取りに失敗し、その後大関どころか三役からも陥落し、初場所はまさかの平幕から出直しというしんどい一年になってしまった。でも後は上がるだけだと信じて2025年も応援する。手首のけがは癒えただろうか。音羽山親方のアドバイスをよく聞いてほしい。
対照的に若隆景はあの膝の大けがで幕下からの再スタートになったが、初場所では西小結となり、1年かけて元の地位に戻ってきた。この関取は本当に努力の化け物だと思う。言い方があれだが、最大限に褒めています。尊敬。努力できるのも才能だと思っているので、次に生まれ変われるならこういう人になりたい。新関脇で優勝したときより体も大きくなり強くなっていると思うが、好角家の先輩方はどう見ていらっしゃるだろうか。
十両では断然、安治川部屋の安青錦関(ウクライナ出身)に注目した。相撲ぶりがなんというか師匠の安美錦だ。間違いなくこの後、出世していくと思う。引き続き応援したい。荒汐部屋の大青山関も大きな体を生かし、頑張っている。新十両のときは真新しい締め込みが太ももに擦れて痛そうな傷になっていたが、もうすっかり馴染んだだろうか。
稽古
推し活界隈ではよく「自分と推しは似ている」説が流れるが、そもそも霧島と若隆景では全然タイプが違うと思うので既に当てはまらない。(場所と巡業以外のお二人の人柄を知るわけではまったくないので、実は意外と似ているということはあるかもしれない。)
私はこの二人の稽古を見るのが大好きだ。四股やすり足、てっぽうでじっくりと汗をかき、その後申し合いに移る。噴き出る大量の汗を付け人さんにタオルで拭いてもらう。
とりわけ霧島のスタミナには舌を巻くし、足腰の柔らかさ、粘りがとてつもない。若隆景が稽古で負けたときに見せる悔しい顔も素晴らしいと思う。「練習は試合のように、試合は練習のように」とスポーツの世界ではよく言われるが、まさに地で行く若隆景だ。ちなみに横綱照ノ富士も、稽古のとき一番一番、かいなの動きなど丁寧に確認しながら取り組んでいるのを見たことがある。強くなる人は自己修正力が備わっているようだ。やみくもに番数をこなせばいいというわけではないのだろう。
本場所あれこれ
九州以外の本場所は現地観戦することができた。家族や友人と一緒にマスで見た日もあれば一人で観戦した日もあった。一人で見るときは地方場所でも原則日帰り。できるだけ早朝に自宅を出て、まだ静かな会場で序の口序二段からじっくり見るのが一人観戦の醍醐味だ。国技館やきとりは毎回必ず食べるし、「すも~る」で親方に会計をしてもらうのも楽しみの一つだ。通路を歩いていると、前触れもなく、音羽山親方(鶴竜)や佐ノ山親方(千代の国)、中村親方(嘉風)、友綱親方(魁聖)にエンカウントするから、やめられない。24年は初日のチケットが取れ、優勝額セレモニーや協会ご挨拶も見ることができて良かった。取組以外にもこんなふうに楽しみが多い相撲観戦だ。しかし本当にチケットを取るのが難しくなっている。私はファンクラブの有料会員だが、上位の希望日は落選しがちだった。
巡業は楽しい
いくつかの巡業にも行くことができた。これまた家族と行ったり一人で行ったり。取組はさておき、何より間近で稽古を見せてもらえるのがたまらない。合間に握手会に並んだりサインをお願いしたりする。巡業でいただいた若隆景関のサインは我が家の家宝の一つに認定されている。小さな会場では力士のみなさんもリラックスムードで、より気さくに対応してくださる傾向がある。また、髪結い実演や綱締め実演も見ていてうっとりする。宇良関の髪結いを正面たまりで見たとき、「かわいい…」と近くの女性ファンの心の声がダダ漏れだったので面白かった。初っ切りも甚句も毎回楽しいから見逃せない。若い力士に心からのエールを送る。
しかしながら、力士のみなさんはあの過密スケジュールで移動そのものが非常に大変だし、体調管理もかなり難しそうだ。明らかに風邪を引いている関取もお見かけした。どの仕事もそれぞれ大変だが、力士稼業も本当に大変。稽古を見せていただき、ありがとうございます。
まとめ
以上、もっともっといろんなことがあったと思うが、ざっくり振り返るとこんな感じだった。これらの費用を捻出するために一生懸命働き、私個人の無駄使いと思われることは全部やめた。遠征に出向く体力をキープするためにわずかながら運動もしている。幸い、家族も(私とは違い)常識的な範囲で相撲が好きなので、うじうじ根暗なスー女から急にアクティブになった私を生温かい目で見守ってくれている。今のところは。
このnoteをもって2024年の私のすも活は締めとなる。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。2025年のすも活始めは初場所観戦から。インフルエンザが猛威を振るっており、とにかく体調管理には気をつけなければなりません。相撲ファンのみなさまもどうぞご自愛ください。