#134_村井実を読む(道徳教育の論理)

noteでアウトプットすることを日課にすると、本がどんどん読めることがわかった。
アウトプットを目的として、読み進めたい。

村井実は慶應義塾大学名誉教授。教育哲学と思想史の研究を行っている研究者だ。
2022年3月に100歳を迎えたとのこと。

村井が初めに語る命題は「人間らしさとは何か」ということ。
以下のように述べている。

1.考える自分を考える
2.自然から文化をつくりだす

わたしたちが考える道徳法則は、この文化そのものであると言っても良いだろう。

2の文化にフォーカスして考えてみる。
もともと文化は、人が人として豊かに生きるために生まれた習慣であり、約束事である。
わたしたちは文字を発明することにより、容易に文化を継承できるようになった。

一方で、目に見える形で文化を継承できるようになった故の歪みも生まれた。
形骸化である。
形だけが残り、言葉だけが残り、それらが生まれた背景や意味、非言語的な要素が継承者には見えないという自体が起こるようになったのである。

ここで生まれたのが、学習である。
文化を継承するために学ぶことで、形骸化を避け、意味や価値まで伝承できるようなシステムを作ったのだ。
学校はそのシステムの一つ。

だから学校では、わたしたちが受け継いできた文化の非言語的な部分、意味や価値を含めて理解し、後世に引き継ぐことが求められる。
そのための手段の一つが道徳であろう。

意味や価値を理解するためには、それらが生まれた道筋を辿ることが必要である。
しかも、自分の学びの文脈で。
教えるのではなく、気付きわかるように。
これが本来の道徳の姿であるように思った。

今日はエネルギーが切れたので、また明日以降改めて考えようと思う。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

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