#240_赤信号 みんなで渡れば怖くない は真なのか
1980年、こんなギャグが大流行したそうです。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」
当時活躍していたツービート(ビートたけし(本名:北野武)とビートきよしによる漫才コンビ)がコントで使い、あっという間に日本のお茶の間に広がりました。
これは社会心理学で「集団的浅慮」(groupthink)と呼ばれる現象です。
個人ではよりよい判断ができる人が、集団における話し合いでは間違った方向に進んでしまうことは、ビジネスでも学校現場でもよく目にする光景です。いわゆる「流される」というこの現象、なぜ起こるのでしょうか。
集団的浅慮が生まれるのは以下のような要因があるでしょう。
1.集団凝集性が強すぎる
2.同調圧力が強い
3.時間的制約がある
4.対立への恐怖と対立は悪という思い込み
5.多数派が正当という幻想
特に、幼少期に対立から新たな考えが生み出される経験していなかったり、出された意見を否定される経験を積み重ねたりした子どもたちの多くは、対立を疎んだり面倒に思ったりします。
中学生における集団的浅慮を払拭するのは並大抵の努力では難しいと感じています。
特に、幼少期や小学校で大人達のエゴイズムにより辛い経験を積み重ねてきた子たち、一部の偏った思想に左右されて大人を「敵」だと認識している子たち。
今年は特に、そんな傷つき続けてきた子たちが数多く入学してきました。
少しでも救いたいと思うけど、何から手をつけてよいかわからない。
そんな状況でした。
今、そんな子どもたちが少しずつ変わってきています。
中学校はチーム戦。
1人の強いリーダー先生だけでは到底変わりません。
牛歩の歩みですが、少しずつ少しずつ、変わっている子どもたち。
最後の最後まで、精一杯サポートしていきます。