#142_保護者対応の勘所①~保護者は子どもを育てる同志である~

「保護者対応うまいですよね」
同僚に言われて初めて自覚した。

「あんな難しい用件なのに、どうして笑って電話切れるんですか?」
「クレームになったこと一度もないですよね。」

確かに、ここ10年以上、保護者対応がクレームに繋がった案件はゼロ。
管理職対応になった案件もゼロ。

今年度もっている学級の子どもたち。
とても面白い子たちなんだけど、いろいろやらかす。
対人スキルが高くないから、もめごとがまぁよく起こる。

保護者はもともと、子どもを伸ばす同志であるべきだと思っている。
子どもの成長を喜び、課題を共有し、必要なときに必要な人が背中を押すための情報を共有する。
これが、わたしにとっての保護者対応の第一義だ。

子どもを深く知り、がんばりを共有し、保護者の方も見えていないよさを発見して伝えて、喜びを分かち合う。
こんな嬉しい瞬間があるだろうか。

残念なことに、連絡を入れるときの多くは「問題が起きたとき」「直してほしいことを保護者に伝えるとき」「相手の保護者に謝罪が必要なとき」などのこちらからのお願いに偏りがちだ。
お願いばかりでは、相手が嫌になってしまうのも頷ける。

中学校教員の放課後は忙しい。
部活指導や委員会、種々の対応、当然教員だって家庭はあるから、自分の家族の世話のことも考える。
でも、ほんの少しの隙間に「今日〇〇くんがこんなあったかいこと言ってて」「こんなところまで心配りしてくれたんですよ」なんて会話が保護者とできたら。
これって結構、幸せなことなんじゃないかなって思う。

大人になって褒められることって、実はほとんどないから。
そんな機会と時間が、少しくらいあってもいいんじゃないかな。

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