#193_至誠報徳
本校には二宮金次郎の銅像がある。
そこに描かれている文字が「至誠報徳」
何となくよいことが描いてあるようにみえるが、意味はわからなかった。
読者の皆様はわかるだろうか。
これは二宮尊徳(金次郎は幼名)の教えの一部である。
尊徳は明治維新の時代に生きた思想家。
「報徳主義」を説き、実に600もの群村の立て直しに成功したという。
物や人そのものに備わっている「よさ、恵み、価値」を「徳」として、その徳をうまく社会に役立てていく(お返しする)ことを「報徳」と読んだそうだ。(真岡市HP)
報徳思想とは以下の4つを土台とする。
①至誠・・・物事への取組を真心をもって誠実に行うこと
②勤労・・・真心をもちながら誠実に物事に取り組む「至誠」の心をもって徳に報いるために働くこと
③分度・・・自分の置かれた状況や立場をわきまえ、それぞれに相応しい生活をすること
④推譲・・・将来に向けて、生活の中で余ったお金を家族や子孫のために貯めておいたり、他人や社会のために譲ること。
①②④については納得できるが、③は引っかかるのが本音。
置かれた状況や立場に謙虚な姿勢をもつことがわかるが、分を弁えることが必ずしもよいことだとは思えない。
わたしは、他者と共に生きることを前提として、新しいことや分に合わないことにも挑戦していきたい。
根底にはもちろん「至誠」がある。
誰に対しても、何に対しても誠実に。
今日の自分の行動には反省すべきことがあった。
誠実さに欠ける部分があった。
損得で動く自分がいた。
尊徳の生き方を見習い、損得に流されずに誠実に謙虚に、でもアグレッシブに生きていきたい。