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アニメーターズサバイバルキット①歴史と基本

アニメーターズサバイバルキットを読んでいます。

まとめはこちら

ここでは、アニメーションの歴史にかかわる内容をメモしていきます。

10歳のとき、私は1冊のペーパーバックを買った。ナットフォークの「HowToMake Animated Cartoon」1940年刊だ。手軽に使える参考書として役立った。

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1940年代のアニメーションスタイルはスクワッシュ(伸縮)・アンド・ストレッチ(伸張)が主体で、それには興味を失っていたので、プレストン・ブレアの[How to Animate Film Cartoons]には求めているような基本法則を体得することは難しかった。しかし、結局このスタイルで描いた作品[ロジャーラビット]で私は世に知られるようになった。

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ビートルズのアニメ[The Tello Submarine]を観に行った。デザイナーのハインツ・エデルマンのスタイルは気に入ったが、アニメーションの大半は動いて止まり、止まって動く。というものだった。観客は30分後にはほとんど出て行ってしまっていた。
一部のファンから熱狂的に指示されたが、一般の人々には受けなかった。ここから「非ディズニー」のアニメ映画市場はしばらく不毛なものになってしまった。ほぼ同時期にディズニーアニメ「ジャングルブック」が公開され瞬く間にヒットした。観客は、ディズニーの高度な技術を観に行っていたのだ。
「ジャングルブック」は純粋なアニメーションパフォーマンスの絶対的頂点に位置する作品であり、その地点に達することはディズニーでの経験を積んでいない外部の人間には不可能だとファンレターを書いた。

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アニメーションは、シンプルな作業の積み重ねだ。やることは一度にひとつである。山ほどこの上なくシンプルな作業を、一度にひとつずつ段取りよくこなして、結び合わせてゆく仕事なのだ。

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映画俳優のスコット・ウィルソンは「ここで学んだことは、僕たち俳優が演技のワークショップでやることと同じものなんだ」と言った。つまり演技は、アニメーションという全体の中に本質的に内在するものなのである。もしあなたが動きをうまく描写あるいは表現することができないときは、演技の勉強をすると良いかもしれない

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手書きのクラシックなアニメーションがドローイングの延長線上にあるなら、CGアニメーションは操り人形の延長線上にあると言えるかもしれない。つまり、ハイテクマリオネットだ。どちらの分野も、どうすれば動きと質感とタイミングと感情移入によってひとつのパフォーマンスを提供することができるかが課題である点は同じだ。

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古い知識は、あらゆるアニメーションのスタイルやアプローチに通用する。それがどれほど技術的に高度であるかは関係ない。本書で紹介する作業の手順やコツの大半は、1930~40年代のハリウッドのアニメーションスタジオで生み出され練り上げられたものだ。
「アニメーションの唯一の限界は、それを作る人間にある。それ以外に限界はない、なんでもできるんだ。それなら、何でもやってみるべきじゃないか?」と、エメリー・ホーキンスは言った。(あまり目立たないが素晴らしいアニメーターだ)

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レッスン1
スイッチオフ!
スイッチオフ!ヘッドホンを外そう、ラジオを切ろう!CDを止めよう!テープも消そう!そしてドアを閉めよう!
一度にいくつものことなんか考えてはいけません!

1940年代からはじめよう

アニメーションのすべては、タイミングとスペーシングだ。意外だな、こういうものをアメリカ人が作ったとは。

グリム・ナトウィック
バウンドするボールがある。


タイミングとスペーシングが、アニメの神髄である。
かつては、1枚の絵の中にアニメーションを描いていた。

それが、チャートになって分かれていった。

丸がついているのが[エクストリーム]間のフレームは[インビトゥイーン]と呼ぶ

インビトゥイーンの中で最も重要なフレームが[ブレークダウン]またはパッシングポジションである。

ブレークダウンには下線をひいている。

加速する=Easeing Out  減速していく=Easing in
古くは、スローアウト、スローインと呼ばれていたが、CGアニメータはイーズインという言い方をするのでそちらを覚えよう。

コンピュータは完璧なインビトウィーンを生成してくれる。しかし、ドローイング派の人々にとって、良質のインビトウィーンを作ることは実に大きな課題なのだ。
グリム・ナトウィックは口癖のように「出来の悪いインビトウィーンは、最高のアニメーションを台無しにする」と。

ブレークダウンの出来が悪いと、すべてのインビトウィーンの仕上がりも悪くなる。

ブレークダウンを3等分してはいけない。もし三等分する必要があるなら、そのインビトウィーンのひとつは必ず自分で作成すべきである。

続いてキーフレームを覚えよう。

エクストリームをたくさん書くことがアニメーターの仕事。なかでもストーリーを伝えるためのエクストリームは大切なので丸で囲む。

演技にかかわるところはキーフレームといえる。

ただ、単純に動作の頂点だから囲むというのではない。これらはアニメーターが書くべきドローイングで、それ以外はインビトウィーン。
このジャンプしているキャラクターが何歳なのか、男か女か。そういった部分は、すべて問題ではない。

エクストリーム=キーではないのだ。キーフレームとエクストリームは分けて考えた方が物事はずっと簡単に理解できる。

キーフレームの作成には、たっぷりと時間を費やそう。完璧なキーフレームを見ると、他のメンバーもやる気が出てくるものだ。

製作手順の考え方

ストレートアヘッド:とにかく1フレームづつ、初めからずっと描いていく手法。
メリットは、のびのびと描けることだ。途中で驚きや新しいアイデアも生まれ、それを取り入れることもできるかもしれない。
デメリットは、後で混乱した場面をクリナップすることが難しい。コストがかかる。精神的にきつい場合がある。

ポーズ・トゥ・ポーズ:まず一番重要なドローイングがどれか判断し、それにとりかかる。キーフレームが描かれたら、それをもとにエクストリームを描き、それをもとにパッシングポジションを描き、それをもとにインビトゥイーンを埋めてゆく。

メリットは、納期が守られることだ。分担もしやすい。
デメリットは、自然な流れが失われる。動きに滑らかさが失われ不自然になりやすい。計算ずくになりすぎる可能性もある。

したがって、最も望ましいことは以下である。
ストレートアヘッドと、ポーズトゥポーズの組み合わせ
まずこれからやるべきことの計画を立てる。
次にキーフレームを大きく描く。しかし、ここでは簡単なものしか書かない。位置を決めなどのガイドとして使う。
次に、キーフレームに付随したエクストリームなどの、必要不可欠なドローイングをすべて作成する。ここでも、簡単なものしか書かない。必要最低限のものを描く。
その後、さらにもう一度初めからスタートする。作業は一度に一部分ずつ行い、ストレートアヘッド法によるドローイングを何度も行い、自由な発想もまた取り入れてゆく。

こうすれば、両方の利点だけを享受することができ、欠点も見当たらない。

コンタクトとは

歩行するならば、足が地面に接触(コンタクト)する瞬間というのはエクストリームのひとつになる。そのため、重要度が高い

ここからは、各部を分解してストレートアヘッド法で作画する。
頭の動きだけのアニメーション
腕の動きだけのアニメーション
足の動きだけのアニメーション

それぞれ別に、ストレートアヘッド法で作画する。

製作の流れは以下の図のようになるだろう。

図解するとこんな風になる

ビル・テイトラは言った。
「アニメーションを一つ作ったら、何回か再生してじっくり見てみると良い。どこが悪いかわかるはずだ」
失敗は大切なことだ。私たちは失敗して物事を真に学ぶからである。

キリがよいので一旦ここまで。

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