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映画「SHOGUN将軍」にみる、なぜ人は自死するのか?

割引あり

こんばんは、AIイラスト研究室です。

みなさまは映画、SHOGUNをご覧になりましたか?

私はこの映画を観て、随分と人が簡単に死ぬなという印象を持ちました。

「どう生きるか」というより、「いかに死ぬか」に登場人物全員が執着しているように見受けられました。

当然私はその時代の人間ではないので、人々がどのように生死を捉えていたかは分かりませんが、客観的事実としてほんの一昔前まで人は驚くほど簡単に死んでいたと言えるでしょう。

本来生物はいとも簡単に死ぬのです。

例えば昆虫。

ある時ニンゲンに踏まれて死ぬかもしれません。

いきなり空から鳥に食べられるかもしれません。

上手に草むらに隠れていてもカエルに飲まれてしまってはかないません。

種全体として、10万匹のうち1000匹が生き残り、次の10万匹を産めば万事OKなのです。

むしろ死んでも良いように設計されていると言っても過言ではありません。

つまり個体1匹1匹の生死は些細なことで、要は全滅しないことが肝心なのです。

それを見越して生物は進化を繰り返してきました。

19世紀になるまでニンゲンもまさしくそのような環境に近かったと思います。

「身分の固定」、「人は簡単に死ぬ」、このような環境ではどう生きるかなど到底考えるべくもなく、いかに死ぬべきかに意識が向かうのは自然なのかもしれません。



1、ニンゲンが死ななくなった


不死というわけではありませんが、現代は科学の発達によって人が簡単には死ななくなりました。

栄養失調、怪我(による感染)、流行病、これらが昔の死の大半でした。

特に19世紀に発見された抗生物質、そしてワクチンによって感染や流行病による死は劇的に減少することになります。

食べ物が豊富にある日本では栄養失調も珍しくなりました。

20世紀、人は「死」を意識しない生活を手に入れたのです。

死を意識しない生活、それはつまるところ「生きる」ことに他なりません。

かくして人は「どう生きるか」に執着する必要に迫られることになりました。


2、命の価値の高騰、出生数の減少


子供の数が減少して久しい日本。

というより先進国全体で少子化がトレンドとなっている。

各国の政策も少子化賛成、という意見はほぼなく「お願いですから子供を産んでください」と言わんばかりである(各国の政策に詳しいわけではないので少なくともニュースとかの雰囲気では)。

なぜ少子化は止められないのか?

私含め、小中高、大学に至るまであなたはどのように命について教えられましたか?

命は大事、あなたは大切、全ての人は等しく尊重される。

そう、命はとても大事なのです。

生物のサイクルに不相応なまでに人の命の価値は大きくなりました。

貴重なものは簡単に手に入りますか?

いいえ、貴重なものは簡単には手に入りません。

貴重なものを雑に扱いますか?

いいえ、貴重なものは大切に大切にしなければなりません。

個を大切にすればするほど、子供は生まれなくなります。

当然の流れです。

ましてやおまえにその大切な子供を育てる覚悟はあるか?

経済的余裕はあるか?

男も育児して当たり前!

仕事してるだけで偉そうにするな!

反対に会社からは男のおまえが育児してどうすんだ?

とさらにプレッシャーをかけまくっています。

例えば進路相談であろうことか担任がこのような発言をします。

「おまえなんか東大に入れない」

「東大は無理だ」

いやもっとハードルを下げてみてもいいでしょう。

「おまえなんか国立大に受からない」

「国立大は無理」

そのようなことを周りから言われて「こんちくしょう!」と言って頑張れる人って案外少ないでしょう?

そういうことです。

子供を持つ以前に「無理っっす」となるに決まってるでしょう。

「命の価値の上昇」と「周りのプレッシャー」で、今は何を頑張っても子供は増えないのです。

ところで少子化してるんだから大幅なCO2排出抑制だと思うんですが、なぜかこれを言う人はいないですよね。(まぁやっぱり人は増えてくれなきゃ国力が衰退するのは間違いないので)。


ところで「金は命より重い」とお叱りになるのは漫画カイジに登場する利根川先生と会長くらいと思いますが、実際に仕事をしていると「仕事はおまえの命より重い」とはっきり言わずにそう言うプレッシャーをかけてきますよね。

「あーそうですかぁ、僕はそうは思いませんけどねー、おならぷー」

くらい図太く構えて「自分はどうしたいか」に集中するのが良いかと思います。(個人の感想です)



3、なぜ人は自死するのか?


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