キャンプの思い出
息子は支援学校中学部の2年生。
学校行事の一つ、キャンプが6月にあった。
市内にあるキャンプ施設で1泊2日。
翌週、学校でその思い出を振り返ったときのこと。
キャンプの思い出ランキング(息子の場合)
1位 おひるごはん
2位 よるごはん
3位 あさごはん
キャンプの食事は自分たちで作ることが一般的だが、息子の学校のキャンプは、食事は全て施設の人が作ったものを提供されるスタイルだった。
だから作ることではなく、単純に「食事が楽しかった」ということ。
プラダーウィリー症候群である息子にとっての食事はなによりも好きなことだから、キャンプの思い出がすべて「食事」であることは驚かないけれど(むしろ、納得)。
そのランキングをみて、担任の先生からはこう書かれていた。
「おふろやフォークダンス、オリエンテーリングも楽しそうにしたのに!!次は食事を越えるくらいのプログラムを考えてやると思いました」
その前向きなひとことには、「ゲームを攻略してやる!」くらいの明るい心意気が感じられた。
私も見習わなくては。
この病気を攻略してやる!
ずっと思ってはいるのだけれど……。
でも、同時にこのランキングは、息子に対する先生の配慮が十分に伝わっているなーとも思えた。
なぜなら、1位のひるごはんは、カレーライスをおかわりできたのだから。
食事量制限のある彼は、給食ではおかわりをできない(してはいけない)。
そこで彼に渡すカレーライスは小盛りにして、「今日は特別におかわりをしていいよ」と、みんなと同じように2回目のカレーライスが許されたのだ。
息子は、カレーライスが2回食べられることにびっくりして、大喜びだったに違いない(見てはいないけれど)。
1回目の量を少なくして、2回に分けて食べるという単純なこと。
それでもそうするためには、手間がかかる。
このおかわり作戦は、事前に先生から電話がかかってきて、「こんなふうにしても良いでしょうか?」相談されたので、私も了承済みのことだった。
だから、唐揚げがあった夜ごはんよりも、おかずの種類が多かった朝ごはんよりも、息子にとっての1位はおかわりができた「ひるごはん」だったのだと思う。
このキャンプの思い出ランキングには、ちょっと笑えて、そして目頭があつくなった。
そういえば、キャンプから帰った日の息子の一声は
「カレー、2回食べた!」
だったな(笑)
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