熊本の交通系カード対応問題 欧米の事例から考察してみる
熊本で pasmo とか交通系ICカードの対応をやめる。費用が高額で代替手段としてタッチ決済に対応うんぬんといった記事を見掛けました。。。
機器更新に12億円掛かる。タッチ決済なら6億程度で済むらしいとか。
(欧米の鉄道や地下鉄システムから考察する)
パリのメトロ、RER
パリのメトロ(地下鉄)のシステムは日本の地下鉄や鉄道のそれに近いです。駅の券売機で1回券や1日券を購入(チャージ)して利用する。市内の観光地はだいたいゾーン1,2の均一区間にあるので、駅に入ってメトロに乗車して到着したら出口を押して外へでます。(券やnavigoを通すのは入場のときのみで、出口はドアを押してでるだけ)
イギリス、フランス、イタリア
出るときにも券を通すパターンもあるけど、ロンドン、ミラノ、トリノはいずれも日本に近いシステムです。そういうことではイギリス、フランス、イタリアは駅に入るときに(出るときもあるケースも)改札がある、駅には券売機があって、有人の窓口もだいたいある日本に近いシステム。
ドイツ、スイス
これに対してドイツ、スイスは駅やホームは日本や他の国のようだけど、実は改札機がありません。
こまく云うとホーム近くにはキップに日時を印刷する刻印機があります。
最初この状況に会うと、えっ、キップをどうすればいいの?キップなしでも電車乗れちゃうの? となると思います。
正しくは、事前に駅にある券売機でキップを買って刻印機で入場時刻をスタンプしてから電車に乗車します。えっ、じゃキップなしでも乗車しようと思えば電車乗れちゃうの?と思う方もあると思います。乗ることはできます。ただし、車内で検札がある(最近は以前比べて検札の機会が多い) ので、これでキップを持っていないなどの不正乗車の場合、高額の罰金を払うことになります。
乗車中に周囲からダンケ、ダンケ、ダンケシェーン!と聞こえて来たらキップを準備しておきましょう。周囲を見ると不正乗車で罰金になる人もいますが、ほとんどの人はちゃんとキップを所持しています。
コレなんなんだろう?日本人?アジア人?感覚からすると、キップなしでも乗っちゃえって人少なくないと思うんですけど、検札で引っかかる人は少ないです。逆にいうとみんなしっかりキップを所持しています。ドイツ人の真面目さ、公共性?性善説?のレベル高さなのかなあ。
駅に改札機がなくても多くの人はちゃんとお金を払っています。
検札の頻度がバラツキある気がするんだけど、実は、この必要に応じた検札作業が不正乗車率を上げないポイントなのかもしれない。
スイスの鉄道はドイツのシステムに近いです。
ジュネーブはさらにすごいシステムで、トラムや電車が便利な街だけど、ビジターは滞在中の利用券をホテルでもらえます。これがあれば滞在中は公共交通機関を無料で利用できます。
改札機、改札口は必要なのかな?
ドイツやスイスの改札がないシステムって、日本から見るとあり得ないだろうと思うんですが、フラットに考えると高い設備費かけて利用者全員から全額お金を取りましょう ってどうなんだろうとちょっと思います。
・ドイツのシステムは券売機等で収入は得ている
・改札機など高額な設備はない
・モラルが低くないので、多くの利用者はきちんと有料乗車している
・モラルキープのため車内の恐怖の検札がある
これで、公共交通機関の必要収益は得られるんじゃないかと思います。
割り切っちゃえば、高額な設備費が不要になる。モラルを高くするために初期は検札多くする。不正のペナルティは高くする とすれば、日本は高額な設備をいれなくても運用できるんじゃないのと思うのですがどうですかねぇ?
割り切った運営は地方にプラス
地方の中小都市ならバスにハワイのHOLOカードもどきで運用してみる。これなら乗降は運転席近くからするとか、定額にして降車は自由にするといった合わせ技でけっこう実現できるかと思います。たぶんそれは1,2両程度の地方鉄道でも倣った運用ができるかと思うのです。
どうですかね?
ありたい形やコストをベタに考えると改札廃止やHOLOカード相当ってまんざらおかしくないと思えてきませんか?
日本の鉄道システムはしっかりしていて、課金もガッツリだけど、海外事例をフラットに考えるとありたい形がでてくると思います。
うー、鉄道のこと考えたら色々書いてしまった。
息抜き トップ写真はどこでしょう?
トップ写真はとある駅の構内、プラットフォームです。
ひらめく方どれだけおられるでしょうか???
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